厚生労働省の平成29(2017)年労働安全衛生調査によると、仕事に関することで強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は58.3%となっており、その内容として「仕事の質・量」(62.6%)「仕事の失敗、責任の発生等」(34.8%)「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」(30.6%)が挙げられています。


漫画家志望だというあばえくさん(@0141yaki)が、「母が仕事を辞めさせてもらえない話」を『Twitter』に投稿。「ブラック職場」「むちゃくちゃ辛い」といった声が多数寄せられていました。





月に数回もめまいや眼痛、頭痛、嘔吐に見舞われて、接客・受付業の仕事を休みたいと連絡したところ、「診断書出さないと認めません」という返事。病院では原因が特定できず、精神科を紹介してもらうことに。



そこでストレスが原因の適応障害、抑うつ状態と診断されて、四週間の休むための診断書と薬を処方されて、翌日上司に診断書を持参しますが……。



「四週間も休むんですか?」というだけでなく、「あなたの体調不良、ただの思い込みだから」と言い放つ上司。



さらに、それまでの病気なども「思い込み」と畳み掛けてくるところを、付き添っていたあばえくさんが「いや病気だって。病気、病気」と遮ります。



「今年の3月、倒れた母を病院に連れて行かせず交代の人が来るまで床で三時間放置させたくせに」というあばえくさんに、「とりあえず上の者と相談します」と引き取った上司ですが、その後連絡がなく、母親が恐る恐る電話すると……。



「働けないんでしょ!」という怒号が返ってきただけでなく、「人手が足りないので出勤してください。他のスタッフに迷惑がかかっています」という『LINE』まで送られてきます。「診断書に従って休む」「これ以上働けるか分からないので退職したい」と申し出るも却下。過去にも三回入院レベルの体調不良を理由に退職届を出した際も受理されなかったといいます。



退職させてもらえず、症状が悪化しても会社は責任を取らないことに追い詰められて過食に走る母親。出勤を求められた日にやはり無理となって、本社に電話。「『LINE』は既読無視で電話も出てもらえない」と訴えるものの「直属の上司に相談してください」との一点張り。そのまま労働基準監督署に行くことになります。



労基署に行くと……。「診断書と退職届を本社に送りましょう。その後はもう行かなければいい話です」と穏やかな表情で相談員が説明。診断書・退職届のコピーを取ることや、退職届に「一身上の都合」ではなく、病気が理由だと明記することをアドバイス。会社が受理しなかった場合でも無視してまた労基署に来るように、と断言。



有給が残っている場合は休職中でも使える旨を説明して、「人手が足りないのは会社のせいです。会社が潰れようが他の人に迷惑がかかろうが貴女のせいではありません」とにっこりと断言する相談員。ようやく安心できたのではないでしょうか。



母親が退職届を準備しているというあばえくさん。そのブラックな環境を晒したい気持ちでいっぱいということですが、「とにかく労基はすごい!!ありがとう!労基の人!」と感謝してこの漫画は終わります。これには「似たような経験がある」「労基や法律を知って味方につけると強い」といった反応が多数集まっていたほか、「病気になったことがない人には理解不可能」「雇い続けてどうするつもりだったのか」という声も寄せられていました。


「母の悔しさや苦しみを昇華するために描いて、いろいろな方に読んでいただければいいな、と思って公開しました」というあばえくさん。「こんなにも多くの方に読んで頂けるとは思わず、母娘共々大変驚いております。暖かいお言葉、ためになる情報、私たち親子の間違いを気付かせてくれたご意見など様々な声を頂けて大変ありがたく、感謝してもしきれません。本当にありがとうございます」と話してくれました。


労働に関する法律について網羅するのは大変ですが、何かあった時の相談窓口を把握しておくことは大切。体調が思わしくなく、会社が休職を認めない場合には、すぐに最寄りの総合労働相談コーナーに電話することが良いのではないでしょうか。


※画像は『Twitter』より

https://twitter.com/0141yaki/status/1126059084648566784 [リンク]


―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』
情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 「むちゃくちゃ辛い」「似た経験がある」 マンガ「母が仕事を辞めさせてもらえない話」がブラック職場すぎた