新世代CBシリーズの末弟として2018年3月にデビューしたCB125Rは、原付二種の本格派ネイキッドスポーツ。将来のバイクマーケットを左右する入門用モデルとしても注目の存在である。今回は、なんとエンジンを一新する意欲的な変更を加えた最新モデルが4月22日に発売された。



REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)

PHOTO ●PHOTO ●渡辺昌彦(WATANABE Masahiko)/株式会社ホンダモーターサイクルジャパン

取材協力●株式会社ホンダモーターサイクルジャパン

ホンダ・CB125R.......473,000円

キャンディークロモスフィアレッド

マットガンパウダーブラックメタリック
パールスモーキーグレー

ツインカムエンジン搭載で走りの楽しさとパフォーマンスを向上。

 “NEO SPORTS CAFE ”としてリリースされた新世代CBはネイキッドスポーツというトラディショナルな存在の中に斬新なフォルムが与えられて3年程前に新登場。今回の新型は主にエンジンと足回りの充実が図られた最初のマイナーチェンジモデルである。

 パッと見て直ぐに気付く変更箇所は、前後キャストホイールが黒色からゴールドへ。倒立式フロントフォークのアウターチューブもシルバーからゴールド色に変更。また薄型ヘッドランプのリム部はブラックアウト。

 タンクカラーと同色だった後方シートサイドのカウルも黒色に変更。シルバーだったアンダーカウルも黒色に。それと反対にフロントフェンダーは黒色から、タンクと同一カラーになっている。

 簡単に表現するとコントラストがより明確になり、全体的な印象としてより精悍な雰囲気が醸し出されていた。 

 

 車格も価格も親しみやすい125ccながら、原付二種のフルサイズモデルとして、立派な存在感を誇れる上質な仕上がりを誇っている。

 ゴールドに輝くフロントフォークは、上級モデルと同形式のSHOWA製SFF-BP(セパレート・ファンクション・フォーク・ビッグピストンタイプ)を新採用。

 これは初期作動性に優れると定評のあるタイプで同クラスへは発採用。減衰機構は片側のみに導入され、片側はスプリングのみ。作動性が良くロードホールディングに優れ、かつ軽量化も両立されたと言う。

 

 しかし今回最も大きなエポックは、スチール製ダイヤモンドフレームに搭載されるパワーユニットが、新開発されたツインカム4バルブエンジンに換装された事である。

 シリンダーボアは0.7mm縮小。逆にストロークは1.2mm伸ばされ、ボア・ストロークは57.3×48.4mmと言うショートストロークタイプの124cc。

 ツインカムの4バルブヘッドを備え、圧縮比も11.0対1から11.3対1へ若干高められた。

 結果として11kW(15ps)/10,000rpmの最高出力と、最大トルクは12Nm/8,000rpm を発揮する。車重は3kg増の130kgあるが、馬力当たり重量で比較すると旧型の9.77kg/ps に対して、新型は8.67kg/ps と大幅に軽くなっている点が見逃せない。

 

 また、最高出力や最大トルクの発生回転数において高回転化を欲張らなかった事から推察できるのは、より俊敏にレスポンスし、しかもパンチの効いた扱いやすい出力特性が期待できること。

 その証拠にビッグトルクが必要な発進時に使用するローギヤのギヤ比が大きく高められている。2~6速については大差無いが、全体に少しクロスレシオとなり、小気味(繋がり)の良いギヤレシオで、より楽しくリズミカル。つまりは、より気分良くスポーツライディングが楽しめそう。

 おそらく誰にでも扱いやすい親しみやすさをスポイルする事なく柔軟な出力特性を発揮。その中に、吹け上がりの鋭さも併せ持つパンチの効いた爽快な乗り味が期待できるのである。

ダイヤモンドフレームに搭載された新開発のDOHC水冷4バルブ単気筒エンジン。

ディテール解説

伝統的な丸型デザインだが、上下に二分割されたLED式の薄型ヘッドランプ。ステアリングヘッドパイプ近くに位置させている。

倒立式のフロントフォークはショーワ製φ41mmのSFF-BPタイプ。ショックダンパー機構は片側にのみ内蔵されている。17インチホイールは軽量アルミキャスト。ウェーブ形状のディスクローターはφ296mm。NISSIN製対向4ピストンの油圧キャリパーをラジアルマウント。

右側にちょこんと顔を出すショートマフラーと共に、ギュウッと凝縮されたエンジンまわり。マスの集中設計が見て取れる。

高張力鋼板製のロングスイングアームを採用したリヤサスペンション。モノショックは大径バルブが採用された分離加圧式。ブレーキローターはφ220mm、1ピストンのピンスライド式キャリパーを採用。

僅かにアップした黒のパイプバーハンドルはテーパータイプ。中央のクランプ部はφ28.6mm。両端のグリップ部はφ22.2mm。

デジタル表示のマルチファンクション液晶メーター。シフトアップインジケーターやストップウォッチ機能も採用されている。

スッキリとデザインされたテールエンド。ストップ&テールライトはLED式。後方に伸びたアッパーフェンダー兼ナンバープレートステーのシュッとしたデザインも印象的だ。

⬛️主要諸元⬛️

CB125R

車名・型式:ホンダ・8BJ-JC91

全長(mm):2,040

全幅(mm):820

全高(mm):1,055

軸距(mm):1,345

最低地上高(mm):140

シート高(mm):815

車両重量(kg):130

乗車定員(人):2

燃料消費率(km/L):54.0(60km/h)〈2名乗車時〉

WMTCモード値(km/L):46.8〈1名乗車時〉

最小回転半径(m):2.3

エンジン型式:JC91E

エンジン種類:水冷4ストロークDOHC 4バルブ単気筒

総排気量(cm3):124

内径×行程(mm):57.3×48.4

圧縮比:11.3:1

最高出力(kW[PS]/rpm):11[15]/10,000

最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):12[1.2]/8,000

燃料供給装置形式:電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉

始動方式:セルフ式

点火装置形式:フルトランジスタ式バッテリー点火

潤滑方式:圧送飛沫併用式

燃料タンク容量(L):10

クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング式

変速機形式:常時噛合式6段リターン

変速比:

 1速 3.083

 2速 1.941

 3速 1.500

 4速 1.227

 5速 1.041

 6速 0.923

減速比(1次/2次):3.260/3,200

キャスター角(度):24゜12′

トレール量(mm):90

タイヤ(前/後):110/70R-17M/C 54H / 150/60R-17M/C 66H

ブレーキ形式(前/後):油圧式ディスク / 油圧式ディスク

懸架方式(前/後):テレスコピック式 / スイングアーム式

フレーム形式:ダイヤモンド



製造国:タイ

情報提供元:MotorFan
記事名:「 ビッグマイナーチェンジでDOHC化、圧縮比アップ、馬力アップ。ホンダ・CB125Rを解説