3か月前、筆者はワークマンプラスでライディングウェアを買い求めた。同社のイージスシリーズは廉価で高品質との評判だが、その実力は以下ほどのものなのか。実際に筆者が一夏(約3か月間)を使ってみた感想を一切の忖度なしでレビューする。



REPORT●山崎 龍

ヘルメット協賛●ジャムテックジャパン(https://www.72jam.com)

取材協力●家庭風居酒屋「キッチンなお」(住所:船橋市本町4-43-14 / TEL:090-3213-1245) 

 2018年にワークマンから派生したワークマンプラスの製品は、現場でプロに愛されてきたワークマン製品の機能的で丈夫で長持ち、比較的安価という長所はそのままに、ファッション性を大きく向上させたことによって、ワークマン女子なるこれまで作業着とは縁遠かった女性をも取り込んでユーザーの裾野を広げることに成功した。

 そんなワークマンプラスのラインナップの中でも釣り人やアマチュア登山家、ライダーの指示を集めているのがイージスシリーズだ。この製品の特徴はオートバイのライディングやウインター&マリンスポーツでの使用を前提として、ポリエステルの表側生地の裏側にスマートフォンの保護ケースにも用いられる新素材・TPU(熱可塑性ポリウレタン)をラミネートしたことにある。その結果、優れた耐水圧と浸透度を両立。つまりは雨は弾き、ウェア内の水蒸気は排出されるので蒸れないことを長所として謳っている。

BAG in レインジャケット:3900円

イージス360゜(サンロクマル)リフレクトDENIMパンツ:4900円
ライトプロテクショングローブ:1900円

 購入したのは防水性能ウェアシリーズの中から『BAG in レインジャケット(レッド)』と『イージス360゜(サンロクマル)リフレクトDENIMパンツ』、そして『ライトプロテクショングローブ(ブラウン)』の3点だ。価格はそれぞれ3900円、4900円、1900円とバイク用品店の商品と比べるとなかなかにリーズナブルだ。

 それぞれの製品を購入してから3か月が経過したこともあり、実際に製品をしたレビューを紹介したいと思う。

 まず気になる防水性能だが、いずれも低価格の製品にもかかわらず今年の長く続いた梅雨の時期を含めて大きな不満なく使用することができた。

さすがイージス、しっかり撥水してくれる。ただし生地が薄いため激しい雨の中をバイクで走ると雨粒が痛い。

BAG in レインジャケットの背面ファスナーを開くとバックパックを背負ったまま羽織ることができる。
前ポケットも防水性能が確保されており、ちょっとした小物も雨に濡らさずに済む。

 とくに便利だったのはBAG in レインジャケットで、天気が少々怪しい日にはウインドブレーカー代わりに着て出かけ、いざ雨が降り出した時は背中のファスナーを開いてバックパックの上から羽織れば、荷物を濡らさずに済むというのはなかなかのアイデアもの。筆者は取材などでパソコンやカメラを持ち歩くことが多く、当然防水バックを使用しているのだが、ジャケットでさらに二重の雨対策ができるというのはより安心感が増す。しかも、防水性能については額面通りの性能を発揮してくれ、ファスナーをきちんと閉めて袖口を絞れば雨もまったく染み込んでこない。このジャケットを買ってからは従来のレインスーツの出番はほとんどなくなった。

TPU(熱可塑性ポリウレタン)の耐水性はともかく浸透度にはやや難がある。夏はファスナーを上げると蒸し暑く、実質的には3シリーズ用と考えた方が良さそうだ。

 ただし、難点がまったくないわけではない。透湿性能は耐水性能ほどは高くなく、夏場の晴れた日に着ていると中が蒸れて暑い。また薄手の生地のためプロテクション能力がほとんどないのは致し方ないが、土砂降りの中を走ると雨粒が身体に当たって痛い。峠道などの標高の高い場所を走っている時は夏場でも肌寒く、保温機能にも過度な期待はできないようだ。また、便利なバックパックを濡らさない背中のファスナー周辺の生地が薄いため、注意しないと開け閉めの際にファスナーが生地を巻き込んでしまい、ちょっとわずらわしい。

ニープロテクターを標準で内蔵したところはライダーには嬉しい。
ポケットの配置には疑問が残る。前面右側にポケットがないのは使い勝手が悪い。
裾をゴム紐で絞れるところは足を投げ出して乗るクルーザーやビグスクに乗るライダーにも嬉しい配慮だ。

 イージス360゜リフレクトDENIMパンツは、ニーパッドを標準で備えるなどライディングを前提に開発された製品というこで優れた伸縮性により乗車中も生地が突っ張るようなことがなく、優れた防水性と相まって使い勝手はなかなか良かった。しかし、購入時に感じた透湿性能の不足はやはり如何ともし難く、夏場はTPUコートの裏地が汗で引っ付いてしまって煩わしく感じたり、何よりも暑くちょっと履く気にはならなかった。秋になり気温が下がるとそうしたこともなくなり問題なく使用している。実質的には春・秋・冬の3シーズン用と考えた方が良さそうである。また、欲を言うならばポケットの数がもっと多いとありがたい。この製品のポケットは尻に2箇所、左太腿部分に1箇所。DENIMパンツを名乗っているのだから、ウォッチポケットはともかく前左右2カ所のポケットも欲ところである。コストの兼ね合いでポケット数を増やせないというのなら、右利きの人が多いことを考えれば、太腿のポケットを右側に移してほしい。それだけで使い勝手は大幅に向上すると思う。

 ライトプロテクショングローブは値段の割に縫製も丁寧でカッコ良く、使い心地もなかなか良かった。気になる防水性能も小雨程度ではまったく問題がなく、激しい雨の中を1日走り続けていると、縫い目から少し湿気が上がってくるかな、という程度。ただし、生地がやや厚めでこちらも夏場での使用を想定した製品ではなかったため、この夏は雨の日以外はあまり使用していない。反面、夜間の峠道を走った際には防寒性能がそれなりにあることから重宝した。こちらの製品も3シーズン用として使用する製品なのだろう。

 実際にイージスシリーズを使用した感想は値段の割に機能面で優れており、コストパフォーマンスはかなり高い製品であると感じた。もちろん、数倍の価格で売られている高級品にはかなわないかもしれないが、全国のワークマンプラスで容易に入手でき、惜しげなく使えるところが何よりも大きな利点である。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 秋雨シーズンに活躍するか、否か !? 総額1万円で買ったワークマンプラスのウエアを3か月使ってみた。