日本の自動車市場は、国内に8社もの自動車メーカーを擁する「特殊な市場」である。おまけに「軽自動車」という独特の事情もある。2019年の日本の自動車マーケットを日本自動車販売協会連合会(自販連)の2019年ブランド別新車販売台数確報」をもとにグラフ化してみた。
自動車マーケットは、国ごとに特色がある。自国に強い自動車産業があるか、経済状況、税制・法規制などマーケットを特徴付ける要因はさまざまだ。
なかでも日本は世界第3位の自動車市場にして、国内に8社(トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スバル、三菱自動車、スズキ、ダイハツ)もの自動車メーカーが存在し、「軽自動車」というドメスチックな規格がある、ある意味特殊なマーケットだ。
さて、その日本の自動車市場の2019年を「日本自動車販売協会連合会(自販連)の2019年ブランド別新車販売台数確報」をもとにグラフ化してみた。日本の自動車市場はどんな姿なのだろうか? グラフはMotor-Fan.jp編集部が制作した。バス・トラック各社(日野、いすゞ、UDトラックス、三菱ふそうトラックバス)の数字は除いてある。
日本の市場規模は約520万台(バス、トラックなどを含む)。中国の約2140万台、アメリカの約1700万台に次ぐ市場だ。
まずは各自動車メーカー(ブランド)の販売台数をグラフ化してみた。
トヨタの154.7万台の多さが際立つ。ホンダ、スズキ、ダイハツ、日産と続く。そのうしろをマツダ、スバル、三菱が続く。
シェアを円グラフにしてみた。
BMW、VW、アウディ、MINI、ボルボ、ジープ、プジョーあたりまではグラフで判別できるだろうが、それ以下はわかりにくい。
なので、拡大してみた。
それでも、アルファロメオの0.8%以下は見にくい。
今度は棒グラフにしてみた。
前年対比で100%超えしたメジャーブランドは
ジープ:116.8%
シトロエン:115.5%
ランドローバー:114.8%
プジョー:107.5%
ボルボ:106.8%
このあたりは、前年実績超えを果たしている。
ジャガー:100.0%
逆に、
メルセデス・ベンツ:98.5%
ルノー:93.8%
BMW:91.8%
BMW MINI:91.6%
アウディ:91.5%
といったブランドは、前年より販売台数を落としている。
とドイツ勢はやや不振、イギリス、フランス、スウェーデンブランドの調子がよかったことがわかる。
次は輸入車を国別のグラフを作ってみた。
これは、予想通りドイツ車強し、である。日本で販売された輸入車のじつに7割はドイツ車なのである。
スウェーデンはボルボ、アメリカはジープの健闘によるものである。
好調だったブランドは、次の通りだ。
マクラーレン(前年比159.0%)
ランボルギーニ(前年比124.9%)
ベントレー(前年比120.4%)
フェラーリ(前年比113.4%)
ロールスロイス(前年比103.9%)
ポルシェ(前年比100.4%)