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泣く子も黙るダウンサイジングの雄・TSIの新世代版。


■1.0 TSI


シリンダー配列 直列3気筒


排気量 999cc


内径×行程 74.5mm×76.4mm


圧縮比 ─


最高出力 85kW/5000-5500rpm


最大トルク 200Nm/2000-3500rpm


給気方式 ターボチャージャー


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


吸気弁/排気弁数  2/2


バルブ駆動方式 ロッカーアーム


燃料噴射方式 DI


VVT/VVL In/×

 フォードやPSAではすでに採用している3気筒ターボに、いよいよフォルクスワーゲンも本腰を入れてきた。4気筒版のEA211と設計を共通にしたモジュラーユニット。サーマルマネジメントに力点が置かれ、高温の水路は機械式で、低温の水路は電動式のウォーターポンプを用いる。これらによってエンジン冷却水に加え、水冷式のインタークーラーやターボチャージャーの冷却までまかなう仕組み。排気マニフォールドはシリンダーヘッドに内蔵し、シングルスクロール式ターボを備える。大量生産を目論むユニットで、ゴルフ・ブルーモーション仕様では200Nmを発揮。4.3ℓ/100km(23.26km/ℓ)、CO2排出量を99g/kmまで抑えている。

冷却水は燃焼室周辺を集中して冷やし、ブロックに無駄な肉厚を残さないように考慮。ターボ版のインタークーラーはマニフォールドと一体配置される。

1.0 MPI。VWの新世代エンジン・EA211シリーズの最小排気量版。ターボとNAがあるがNA仕様はPFIとなる。軽量化とコストダウンは徹底していて、エンジンブロックは90kg台だ。

■1.0 MPI


シリンダー配列 直列3気筒


排気量 999cc


内径×行程 74.5mm×76.4mm


圧縮比 10.5


最高出力 55kW/6200rpm


最大トルク 95Nm/3000-4300rpm


給気方式 NA


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


吸気弁/排気弁数 2/2


バルブ駆動方式 ロッカーアーム


燃料噴射方式 PFI


VVT/VVL In/×
1.4 TSI

■1.4 TSI


シリンダー配列 直列4気筒


排気量 1395cc


内径×行程 74.5mm×80.0mm


圧縮比 10.0


最高出力 92kW/5000-6000rpm


最大トルク 200Nm/1400-4000rpm


給気方式 ターボチャージャー


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


吸気弁/排気弁数 2/2


バルブ駆動方式 ロッカーアーム


燃料噴射方式 DI


VVT/VVL In-Ex/○

 こちらが4気筒版で、現行七代目ゴルフをはじめとする多くの車種に載せられる。アルミブロックにねずみ鋳鉄ライナー鋳込みという構成は一緒だが、Cセグメントの世界王者ゴルフに載せるからか、動弁系はDOHC4弁と同じながら、燃料供給は3気筒NAのマニフォールド噴射に対して筒内直噴となり、そこにターボ過給も施された。つまり、前の世代でVWが提案したダウンサイジング過給ユニットの最新版である。しかも念の入ったことに、軽負荷運転時に真ん中の2気筒を休止させる仕様も用意される。ちなみに、3気筒版もこの4気筒版もボアピッチは82mm。アウトウニオンが1950年代にメルセデス支配下にあったとき、出向してきたルドヴィッヒ・クラウス技師がアウディのために設計した、いわば戦後のVW/アウディの原点となったEA801型1.1ℓ直4から連綿と引き継がれた数字だ。

気筒休止システム・ACTを装備。シリンダーヘッド上のアクチュエーターにより、2番と3番の吸気カムロブをスライドさせバルブ作動を休止させる。アウディのAVSを応用したシステムだ。0.4ℓ/100kmの燃費向上、8g/kmのCO2削減を可能とする。

■1.2 TSI


シリンダー配列 直列3気筒


排気量 1197cc


内径×行程 71.0mm×75.6mm


圧縮比 10.5


最高出力 81kW/4600-5600rpm


最大トルク 175Nm/1400-4000rpm


給気方式 ターボチャージャー


カム配置 DOHC


ブロック材 アルミ合金


吸気弁/排気弁数 2/2


バルブ駆動方式 ロッカーアーム


燃料噴射方式 DI


VVT/VVL In-Ex/×
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