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帝人、高機能メンブレン「MIRAIM ®」の量産設備を新設


帝人は、「MIRAIM(ミライム)」ブランドで 展開している高機能メンブレン(多孔質膜)に対する需要が旺盛であることから、約30億円を投資し、メンブレンの製造技術や無機粒子をメンブレンに分散化する技術を蓄積してきた松山事業所内に量産設備を新設した。

MIRAIMとは、テイジンが開発した超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)を原料とする高機能メンブレン(多孔質膜)のこと。押出+延伸という基本製膜技術にテイジンが長年培ってきた成形のノウハウを組み合わせることで、高い孔径精度、精密な膜厚コントロール、高空隙率の3つの特徴がある。




テイジンは、2002 年よりポリエチレンを使用したメンブレンの事業展開に向けた取り組みに着手し、松山事業所内に開発設備を置して、メンブレンの製造技術や無機粒子をメンブレンに分散化する技術を蓄積。2015 年からはこの設備を高機能メンブレンの製造に活用し、「MIRAIM」ブランドで事業展開している。




MIRAIMは、膜厚、孔径、空隙率を自在にコントロールできることや、 メンブレンへの微粒子分散技術、 異種ポリマーの多孔膜を両面にコーティングできる技術などを特徴としており、この特徴を活かしてリチウムイオン電池用セパレータをはじめ、電子・半導体分野やヘルスケア分野などの用途に向けて幅広く展開している。




こうしたなか、世界的に半導体需要が旺盛であることを背景に、「MIRAIM」に対して、半導体の高機能化に欠かせないフォトレジスト(感光性耐食被膜)用途をはじめとする液体フィルター向けの需要が拡大していることから、このたび量産設備の新設の決定に至った。2019 年初頭に稼働を開始する計画で進められている。




今後、MIRAIMは、既存の展開用途に加え、熱交換器や燃料電池 などのエネルギー分野や、異物除去フィルター・細胞培地シートなどのヘルスケア分野 に向けた用途開拓も強力に推進する。




また、セパレータとして既に本格的に事業展開している「LIELSORT」と合わせ、2020 年には 200 億円の売上を目指す。

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