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ハレー彗星の贈り物「オリオン座流星群」が21日に極大。冬の大三角形、冬のダイヤモンドにも注目!


10月21日、オリオン座流星群が極大となります。今年は月明かりを避けて観測することがポイント。放射点があるオリオン座は、季節の移り変わりを感じさせてくれる星座ですね。美しく雄大な姿は、間もなく見頃を迎えます。
今回は、冬を代表する星座「オリオン座」と、夜空を華やかに彩る「冬の大三角形」「冬のダイヤモンド」についてご紹介します。


21時頃から翌22日の明け方が見頃。月から離れた暗い空を眺めよう

オリオン座流星群の活動が、21日に極大を迎えます。極大時刻は21時頃で、翌22日の明け方にかけてが最大の見頃と予測されています。母天体はハレー彗星で、軌道上で彗星がまき散らしたダスト(チリ)の帯が地球の大気に飛び込んで、ダストの粒々が地球大気の中で発光して流れ星となります。
しぶんぎ座流星群(1月)、ペルセウス座流星群(8月)、ふたご座流星群(12月)の三大流星群と比べると規模は中程度で、通常は1時間あたり10~20個ほどの流星が観測できます。今年は、月明かりの影響がほぼ一晩中あるため、条件はあまり良くありません。活動の規模も低めで、1時間あたり数個程度と予測されています。とはいっても、流星群の時期は流れ星が見られる確率は高くなります。ポイントは、月から離れた暗い星空の方向を眺めること。ピークがなだらかな流星群なので、極大の前後数日間はチャンスがあります。
母天体のハレー彗星は、地球から肉眼で見える唯一の周期彗星として知られており、古より世界中で多くの文献に記録が残されています。前回の回帰は1986年2月で、次回は40年後の2061年夏に出現すると予測されています。公転周期が約75.3年なので、人によっては人生で2度見る機会が訪れることになるのですね。


ひときわ目をひく美しさと雄大さ! 冬を代表する星座、オリオン座

流星群は、星空のある一点から放射状に飛び出すように見えます。流星が出現する中心となる点を「放射点」と呼び、放射点のある星座の名前をとって「○○座流星群」と呼ばれます。オリオン座流星群は、オリオン座の右手にあたる位置の外側に放射点があります。
オリオン座は、冬の夜空を代表する星座。1等星が2つ、2等星が5つと明るい星々で構成され、横一列に並ぶ三ツ星など、目をひく美しさと大きさが魅力です。ギリシア神話では、左手にライオンの毛皮を持ち、振り上げた右手にこん棒を持った狩人として描かれました。1等星のベテルギウスとリゲルは、それぞれ「巨人のわきの下」と「巨人の左足」の意味があるといわれています。
10月には23時頃に東の空に見え始め、明け方4時頃に南空の高い位置に昇り、雄大な姿を見せてくれます。東の空から出てくる時間は1か月で2時間ほど早くなり、見頃となるのは11月から1月。その後、西の空に傾きながら3月頃まで見ることができます。


「冬の大三角形」「冬のダイヤモンド」。華やかな冬の一等星の競演

オリオン座の肩のあたりで輝く「ベテルギウス」、おおいぬ座の「シリウス」、こいぬ座の「プロキオン」を結んだ「冬の大三角」は、ひときわ目立つ一等星で構成され、冬の夜空の風物詩となっています。
「プロキオン」と「シリウス」に、オリオン座の足元にある「リゲル」、おうし座の「アルデバラン」、ぎょしゃ座の「カペラ」、ふたご座の「ポルックス」を結んでできる六角形は、「冬のダイヤモンド」と呼ばれ、冬の星座や星を見つける目印とされてきました。
これからの季節は、冬の1等星が集まった華やかな夜空を楽しみたいですね。

・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2021』 アストロアーツ
・参考サイト
アストロアーツ
国立天文台

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