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2月6日は海苔の日!栄養満点の海苔と古代日本の意外な関係


私たち日本人に馴染みの深い食材のひとつである海苔。おにぎりには必須の食材ですし、お弁当屋さんののり弁当はときどき食べたくなりますよね。そんな親しみのある海苔ですが、実は2月6日が「海苔の日」として定められています。
2月6日が「海苔の日」に定められたのは、記念日によくある語呂合わせではなく、私たち日本人の歴史が関係しています。歴史の授業が苦手だった人もいるかもしれませんが、誰かに話したくなる豆知識として、なぜ海苔の日が2月6日に定められたのか、わかりやすく解説していきます。

2月6日は海苔の日です

2月6日は海苔の日です


飛鳥時代の租税となった海苔

かつて日本は律令制を基本とした中央集権国家でした。この源流にあるのが歴史の授業でも習った645年の大化の改新です。この改革以前は豪族が中心の政治が行われていましたが、大化の改新以降は天皇を中心とした中央集権国家へと移り変わっていきます。
中央集権国家を実現するために必要になったのが、国としてのルールです。国として「やってはいけないこと(律)」をまとめ、「どのように統治するか(令)」を明文化したわけですが、これを日本で初めて成文法典としたのが「大宝律令」です。
学校で習ったのを覚えているかもしれませんが、大宝律令では租庸調と呼ばれる税が定められています。祖はお米、庸は労役、調は布や地方特産品をそれぞれ朝廷に納めるのですが、地方特産品のひとつに海苔(紫菜)が含まれていました。
今でこそ海苔は簡単に手に入りますが、かつては神仙菜とも呼ばれ、不老長寿の薬草として重宝されていたため、租税の対象となったわけです。全国海苔貝類漁業協同組合連合会はこのような歴史背景により、「大宝律令」が制定された2月6日(702年2月6日・大宝2年1月1日)を「海苔の日」に定めました。
【参考】
海苔の日|全国海苔貝類漁業協同組合連合会

かつて海苔は薬草として重宝されていました

かつて海苔は薬草として重宝されていました


海苔が庶民に広まったのは江戸時代

海苔が租税に使われるほど貴重なら、どんどん養殖をすればお金持ちになれるわけですが、海苔の養殖が行われたのは江戸時代のこと。徳川家康に海苔を献上するために、現在の品川や大森周辺の海で海苔の養殖が始まりました。
それまで海苔は、岩などに生えているものを収穫するのが一般的でしたが、魚の養殖に使っていた生簀の柱に海苔が生えていることに漁師が気づきます。「柱を増やせば、もっとたくさん海苔が採れるかも」と海に何本もの柱を立てたところ、予想通り大量の海苔が付着しました。
この方法が漁師の間で広まり、安定して海苔を幕府に献上できるようになります。すべての海苔を自分たちで消費できるわけではないので、幕府は余った海苔を市場で販売し財源のひとつとしました。市場に海苔が並べば、庶民も手軽に海苔を手に入れることができます。
海苔が庶民に広がったのは、もうひとつ理由があります。それはお米の食べ方の変化が起こったことにあります。以前はお米を蒸して食べるのが一般的でしたが、江戸時代になって炊いて食べるという調理方法が広まり、ふっくらとした柔らかいご飯が主流となります。
このふっくらとしたご飯と海苔の相性がよく、紙漉きの技術を応用して作られた板海苔と酢飯で作る巻き寿司が江戸っ子の間で大流行しました。巻き寿司の登場により、海苔はさらに庶民の食材として広まっていきました。
【参考】
【海苔のはなし】vol.2 海苔の歴史(江戸時代編)

海苔が庶民に広がったのは江戸時代になってから

海苔が庶民に広がったのは江戸時代になってから


海苔は栄養価が高く冬場の栄養補給に最適

海苔は海の野菜とも呼ばれており、実はとても栄養価の高い食材です。焼き海苔(あまのり)100gあたりに含まれる主な栄養成分を見ていきましょう。
エネルギー:188kcal
たんぱく質:41.4g
脂質:3.7g
炭水化物:44.3g
食物繊維:36g
カリウム:2400mg
ビタミンA:2300μg
ビタミンB1:0.69mg
ビタミンB12:57.6μg
ビタミンC:210mg
葉酸:1900μg
マグネシウム:300mg
鉄分:11.4mg
焼き海苔100gで、1食に必要なタンパク質の量をすべて補えます。さらにはビタミンもミネラルも豊富で、私たちの体に必要な栄養素のほとんどを焼き海苔で補うことができます。もっとも焼き海苔は1枚(200mm×200mm)3g程度しかありませんので、100g食べるのはあまり現実的ではありません。
それでも冬に不足しがちなビタミンB群やビタミンC、鉄分が多く含まれており、ちょうど今の時期に最適な食材となっています。節分に恵方巻きを食べる習慣が全国的に定着しつつありますが、節分に海苔巻きを食べるのは、栄養面から考えても合理的ですね。
海苔巻き以外にも食べ方がいろいろとありますが、お家時間が増えたこのタイミングでおすすめなのが、海苔のおつまみです。スーパーやコンビニで売られている様々な具材を、焼き海苔で巻いてください。自分だけのオリジナルな組み合わせを見つけたら、SNSに投稿して周りの人に教えてあげましょう。
【参考】
食品成分データベース|文部科学省
「冬型栄養失調」? 寒い時期に不足しやすい栄養素とは|金町中央病院

いろいろな食材を巻いておつまみにしてみよう

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