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ジビエ、蟹、ワイン。11月は「解禁日」がめじろ押し!期間限定の食を愉しみましょう


暦の上では11月7日に立冬を迎え、今年も冬の季節がやってきました。今回は、寒さが本格的になるこの時期に「解禁日」を迎える、冬の美味についてご紹介します。そもそも解禁日とは?なぜ解禁日が必要なの?このあたりに、限られた時にしか出会えない味覚の秘密がありそうです。


身近になった「ジビエ料理」。狩猟が解禁される冬の美食

ジビエ(gibier)とは、狩猟で得た野生の鳥獣肉を指すフランス語。ジビエ料理はヨーロッパでは貴族の伝統料理として愛され、発展してきた食文化のひとつです。日本ではフランス料理の高級食材として輸入されていましたが、近年は国産のジビエも出回るようになり、より身近な食材となりました。脂肪が少なく引き締まり、栄養価も高いことから、レストラン需要はもちろん、加工食品としても注目されています。

狩猟は一年中できるわけではありません。安全面から山野での見通しのきく落葉時期であること、鳥獣の保護を図る観点から繁殖の時期等を考慮し、日本では11月15日〜2月15日の3か月間(北海道は10月1日~1月31日)と定められています。

流通している国産ジビエは農作物被害対策として狩猟されたものが多く、シカ、イノシシがメイン。食肉として有効活用することで地域活性にも貢献する取り組みとなっているのです。2018年には農林水産省より「国産ジビエ認証制度」が制定され、消費者に安全で美味しいジビエを提供するシステム作りがすすめられています。


期間限定で地域限定!「ズワイガニ」を求めて日本海へ

冬の味覚といえば蟹。なかでも日本海で獲れるズワイガニは、解禁日の11月6日を心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。立冬を迎える頃は、荒波にもまれて身が引き締まり、いっそう美味しい時期になります。日本海のズワイガニ漁業には、資源保護を目的としたさまざまな漁業規制が行われています。漁期は11月6日〜3月20日と決められており、産卵を行うメスガニは年内で終了します。オスガニより漁期が短く設定されているのです。

ズワイガニは水揚げされる地域によって呼称が異なり、ブランド化されているのが特徴です。いくつか代表的な名称を確認してみましょう。

石川県内の加賀、能登の漁港で水揚げされたオスは「加能(かのう)ガニ」、メスは「香箱(こうばこ)ガニ」と呼ばれています。加能ガニは、太い足に身がぎっしりと詰まっており、旨味と甘味を堪能できます。メスの香箱ガニは小ぶりで安価ながら、甲羅のなかには濃厚な味噌と「内子(うちこ)」、お腹には茶色の粒状の卵「外子(そとこ)」がたっぷり。メスがブランド化されているのは香箱ガニだけです。ぜひ産地で味わってみたいですね。

京都北部の丹後半島にある間人(たいざ)港で水揚げされるズワイガニを「間人ガニ」と呼びます。希少なカニといわれ、身詰まりや大きさ、重さ、形の良し悪しなどの条件を満たしたものだけに緑色の証明タグが。

「越前ガニ」は、越前港や三国港など越前海岸にある主要港に水揚げされたオスのズワイガニの名称で、「献上ガニ」としても有名。メスは「セイコガニ」と呼ばれています。

耳にすることが多い「松葉ガニ」は、鳥取県、島根県、兵庫県、京都府で水揚げされるオスのズワイガニの名称となっています。

奥深いズワイガニの世界。解禁日を迎えた地元の活気が目に浮かびます。産地に赴きたいところですが、今年は手軽にポチッと自宅で愉しむのも良さそうです。


解禁日といえば「ボジョレーヌーヴォー」。国産にも注目!

2020年のボジョレーヌーヴォーの解禁日は、11月19日。1985年より、毎年11月の第3木曜日と決められています。

ボジョレーヌーヴォーは、フランス・ブルゴーニュ地方に位置するボジョレー地区でつくられた新酒ワインのこと。もともとはボジョレー地区のぶどうの収穫を祝うためのワインでしたが、他の地区でも評判となり売れるようになりました。やがて早出しを競うようになると、品質の悪いワインが流通することに。品質の低下を防ぐため設けられたのが解禁日だったのです。

日本も今、ワインの新酒の季節です。「山梨ヌーボー」は、山梨県内で今年収穫された「甲州」、「マスカット・ベーリーA」を使って醸造された新酒ワイン。毎年11月3日が解禁日となっています。他にも日本各地の新酒ワイン、イタリアの「ヴィノ・ノヴェッロ」、ドイツの「デア・ノイエ」なども!

ボジョレーヌーヴォーをはじめ、新酒のワインは熟成には向きません。気軽に飲み干すのがおすすめです。



それぞれの解禁日の設定には、環境保全、資源保護、品質担保といった重要な目的があるのですね。同時に、期間限定だからこその祝祭的な側面もあり、風物詩として人々の心を動かすのかもしれません。この冬、今だけの食を愉しむのも一興ではないでしょうか。



参考サイト

環境省「狩猟制度の概要」

一般社団法人 日本ジビエ振興協会

農林水産省「国産ジビエ認証制度」

京都府「ズワイガニ漁業」

旬の食材百科

公益社団法人 やまなし観光推進機構

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