毎年、日本では一番寒い季節に発表される、米アカデミー賞各部門ノミネート。寒さはさておき、映画ファンにとっては、授賞式まで、賞レースをワクワク予想、アツい1ヶ月間になりそうです。ノミネート作品をチェックしたり、過去の受賞関連作品を観賞したり…勝手に(⁉︎)盛り上がりませんか。
第91回、アカデミー賞、主要部門ノミネート
⚫︎作品賞
『ブラック・パンサー」
「ブラック・クランズマン」
「ボヘミアン・ラプソディ」
「女王陛下のお気に入り」
「グリーンブック」
「ROMAローマ」
「アリー スター誕生」
「バイス」
⚫︎監督賞
スパイク・リー「ブラック・クランズマン」
パベウ・パブリコフスキ「COLD WAR あの歌、2つの心」
ヨルゴス・ランティモス「女王陛下のお気に入り」
アルフォンゾ・キュアロン「ROMAローマ」
アダム・マッケイ「バイス」
⚫︎主演男優賞
クリスチャン・ベール「バイス」
ブラッドリー・クーパー「アリー スター誕生」
ウィレム・デフォー「永遠の門 ゴッホの見た未来」
ラミ・マレック「ボヘミアン・ラプソディ」
ヴィゴ・モーテンセン「グリーンブック」
⚫︎主演女優賞
ヤリッツァ・アパリシオ「ROMAローマ」
グレン・クローズ「天才作家の妻 40年目の真実」
オリビア・コールマン「女王陛下 のお気に入り」
レディー・ガガ「アリー スター誕生」
メリッサ・マッカーシー「Can You Ever Forgive me?」
やはり、一番気になるのが、世界中で大ヒット、日本でも異例のロングラン上映中の「ボヘミアン・ラプソディ」。アカデミー賞の前哨戦であるゴールデングローブ賞で主演男優賞と作品賞を受賞し否が応でも期待が高まります。が、レディー・ガガの魅力あふれる演技が光る「アリー スター誕生」、アカデミー賞に強い歴史物「女王陛下のお気に入り」などライバル作品も多数。大いに盛り上がりそうですが、筆者は個人的に「ボヘミアン・ラプソディ」を応援中です。
また、外国語映画賞にノミネートされている日本映画「万引き家族」にも注目です。本命の「ROMAローマ」が作品賞とダブルノミネートされているので、その兼ね合いで、ひょっとしたら嬉しい番狂わせがあるかもしれませんね。是非こちらも応援したいですね。
今観たい、過去受賞関連作品
アカデミー賞授賞式が近づくと各テレビ局などで過去の受賞関連作品が続々と放映されますね。昨今はインターネット配信(有料のものもあり)で自宅で好きな時間に気軽に観られるように。便利な時代になりました。数ある作品の中から個人的に気になる作品をピックアップしてみました。
⚫︎アカデミー賞受賞者が多数、「アンタッチャブル」
ケビン・コスナー、ショーン・コネリー、ロバート・デ・ニーロなど、アカデミー賞の常連俳優が出演、巨匠ブライアン・デ・パルマ監督の、アメリカ・禁酒法時代のマフィア(アル・カポネ)とFBIの前身である財務省と警官達の攻防を描いた作品です。アカデミー賞名誉賞を受賞した巨匠エンニオ・モリコーネの情感あふれる音楽とスローモーションなどを多用したドラマティックなデ・パルマ監督の演出が際立つ、重厚な一本となっています。アル・カポネに近づける為、体重を大幅に増量し髪の毛も抜いたロバート・デ・ニーロの演技も話題になりました。今作品で助演男優賞を受賞したショーン・コネリー。いつまでも007・ボンド役のイメージがついてまわり、役に恵まれなかった彼が完全復活したとも言われています。約30年前の映画ですが、今観ても古さを感じない名作です。ジョルジオ・アルマーニが担当した衣装も見所です。
⚫︎サイコホラーが、アカデミー賞受賞、「羊たちの沈黙」
1991年の作品賞と主演男優賞(アンソニー・ホプキンス)を受賞した「羊たちの沈黙」は連続殺人鬼と、今では当たり前になった捜査手法・プロファイリングを描いたホラー作品。それまでアカデミー賞で陽の目を見ることのなかったジャンル映画(ホラー)が初めて受賞したと言われ、アカデミー賞のエポックメイキング的な作品となりました。この作品の大ヒットで「FBIプロファイリングもの」というジャンルも生まれ、以来数多くの映画・連続ドラマがヒットし続けていますね。
今年の授賞式は現地時間の2月24日に行われます。今から楽しみですね。関連作品などを観つつ、賞レースを予想しながら指折り待ちたいと思います。