＜明治安田J1：福岡0－3C大阪＞◇第15節◇18日◇ベススタ
セレッソ大阪のDF西尾隆矢が、23歳最初の試合を最高の形でスタートさせた。
16日に誕生日を迎えていた背番号33は、2試合連続で先発し、チームを7試合ぶりの勝利に導き、連敗は3でストップ。ここ6試合で計12失点だったが、7戦ぶりに無失点試合も演じた。
前半9分にFKから先制した場面。西尾がゴール左で2度もパスの経由地となり、FWレオ・セアラのゴールをお膳立て。同23分にはCKから鋭いシュートも放った。
退場処分となったアビスパ福岡のFWザヘディには細心の注意を払い、決定機を与えなかった。途中出場のFWウェリントンには苦戦する場面もあったが、完封という結果に「素直にうれしい。無失点は成長につながる」と喜んだ。攻守にチームを支えていた。
4～5月にカタールで開催されたU－23アジア杯に日本代表で参加。初戦の中国戦では、肘打ちによる一発退場という苦い経験もした。笑顔が消えたセンターバックだったが、この日は久々に心の底から笑う姿があった。
西尾が今季先発（全てフル出場）した7試合は4勝2分け1敗。チーム内ではDF鳥海、ハブナーらとの競争になるが、負けてはいられない。
6月にはU－23日本代表で臨む米国遠征が控え、出場権を獲得したパリ・オリンピック（五輪）代表メンバー入りの争いは続く。
小菊昭雄監督（48）から「（退場の件は）これからのサッカー人生に生かして欲しい」という激励を受けたばかり。西尾の新たな挑戦が始まった。
