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【巨人】坂本勇人、亡き母に捧げる通算2351安打 苦手内角克服し「打撃の神様」に並ぶ


ヤクルト対巨人 6回表巨人2死、通算2351安打となる右前打を放つ坂本(撮影・江口和貴)

<ヤクルト3-1巨人>◇12日◇神宮

ピンクバットで赤バットの「打撃の神様」に並んだ。巨人坂本勇人内野手(35)が6回2死の場面、ヤクルト・サイスニードから右前打を放ち、通算2351安打とした。プロ野球史上歴代13位で球団3位の川上哲治と肩を並べた。4番岡本和真内野手(27)は2試合連続アーチでリーグトップに並ぶ先制の8号ソロ。打った試合は今季6戦6勝だった必勝弾にはならず、試合は逆転負けを喫し、1日で首位陥落した。

    ◇    ◇    ◇

母なるバットが快音を呼び戻し、坂本が「打撃の神様」に並び立った。6回2死、2球目の外角への直球を右前へ運んだ。16打席ぶりの安打は、通算2351安打で66年前の58年川上哲治の記録に並んだ。王手をかけてから3試合足踏み。15打席遠ざかる中、川上の赤バットならぬ「母の日」仕様のピンクバットで臨んだ試合で、1つ積み上げた。試合に敗れ、更新のもう一打は出ず「もうちょい打てるように頑張ります」とひと言目は控えめに言った。

「打撃の神様」と坂本。異なる時代を生きた2人が、リンクした時間があった。プロ入り直後の10代から20代前半にかけて、川上流の練習法が坂本の成長を後押しした。場所は東京ドームのベンチ裏にある室内。当時、原監督が打撃投手を買って出て、内角ギリギリへ投げ込んだ球を打ち返した。苦手にしていた内角を、体を開かないようにするため繰り返し矯正。原監督が現役時代、直接教わった練習法だった。時代を超えて同じようにバットを振った時間が、2人にはあった。

プロ18年目。記録を塗り替えるたびに「今の日本のプロ野球の人気は、昔の先輩たちが築いてきてくれたもの」と繰り返す。プロ野球歴代13位で球団歴代3位に並んだ記録は試合には敗れても、この先色あせることはない。

母の日はいつだって特別だった。07年6月19日、母輝美さんが病気で他界。バットだけでなく、スパイクも打撃用手袋もピンクに染めた。野球を始めたとき、左利きだが右投げ用の兄のグラブを母から与えられ右投げになったから今がある。試合後、グラウンドで足を止めて思いを語った。「感謝の気持ちはいろいろありますけど、もう少し打っていれば楽な展開になっている試合が何試合かありましたし。通算何本とかは何も考えていないので、もっと状態を上げて貢献できるようにしたいです」。次なる一打は、次なる1勝のため。記録はその先についてくる。【栗田成芳】

◆「打撃の神様」川上哲治 38年に巨人に入団し、翌39年に19歳で打率3割3分8厘で首位打者に。10代の首位打者は川上しかいない。戦後の47年から「赤バット」を使用してプロ野球人気をけん引。打率3割は8年連続を含む12度で、通算3割1分3厘。主なタイトルは首位打者5度、本塁打王2度、打点王3度。50年には打撃練習中に球が止まって見える感覚に襲われ「ボールが止まって見えた」とのエピソードも有名で、翌51年にはシーズン6三振の最少タイ記録も。56年に史上初の通算2000安打を達成。1646試合で到達はいまだに破られていない。

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