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【巨人】山崎伊織、チーム初完封3勝目 指揮官との“裸の付き合い”で得た言葉


中日対巨人 完封勝利の巨人山崎伊(左)は阿部監督とハイタッチ(撮影・浅見桂子)

<中日0-2巨人>◇7日◇バンテリンドーム

巨人は山崎伊織投手(25)がチーム初完封で3勝目を挙げ、単独2位に再浮上した。

初回からテンポよく投げ込み、4度の先頭出塁を許しながらも無失点に封じ、119球で自身2度目の完封劇を演じた。中日戦に限れば球団44年ぶりとなるデビューから無傷の5連勝。打線は7回に門脇が先制打を放ち、20イニングぶりの得点で援護射撃し、チームの連敗は2でストップした。

   ◇   ◇   ◇

にじみ出る汗が心地よかった。山崎伊は27個目のアウトを1人で取り終え、グラブを何度もたたいた。「ピッチャーの一番の仕事。すごくうれしい。いつも守ってくれる野手がいる。リズムよくアウトを重ねていこうと思って投げました」。6回まで両軍無得点の我慢比べを制し、最後までマウンドに立ち続けた。

7番以降の下位打線を完全に制圧した。7番木下の犠打1つだけで、計8打数0安打。「これまで下位打線が出て上位を迎えることが多かった。別に力を入れたりしたわけではないが、丁寧に投げた」と下位を抑え打線を寸断。指揮官との“裸の付き合い”が、ここにきて生かされた。

昨年9月5日ヤクルト戦後、神宮球場の風呂場でのことだった。6回3失点の降板に、悔しさをかみしめがら湯舟につかっていた。当時ヘッド兼バッテリーコーチだった阿部監督が入ってきて、ふと言われた言葉を今も覚えている。「メリハリを付けすぎて抜き過ぎるところがあるから。そこの力加減をしっかり覚えたら、もっと抑えられるのにな」。その試合。投手のサイスニードに2ランを含め下位打線に計6安打を集中されていただけに、胸に突き刺さる言葉だった。

投げ切るために力配分を考えると同時に、力を抜き過ぎず。この試合先頭打者を4度許しながら三塁を踏ませなかったのは、抑えるべき打者を確実に封じたからだった。阿部監督も「それに(山崎伊)尽きます」と最大級の賛辞。守護神大勢が戦線離脱する中で救援陣は完全休養。最後まで、山崎伊がマウンドに立ち続けた。【上田悠太】

▽巨人杉内投手チーフコーチ(山崎伊の完封劇に)「もう完全にゾーンに入ってた。後半に入れば入るほど。球速も上がってきてるしやっぱり先発として燃えるもんがあるんでしょうね」

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