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母なるガンジスの恵み 供物拾う少年たち インド

  • 2021年04月14日 13:34:00

【ハリドワールAFP=時事】ヒンズー教の聖地、インド北部ハリドワールでは巡礼者が、魂が清められると信じガンジス川に身を沈める。その傍らで少年は、富を求めガンジス川に身を沈める。(写真はインド北部ハリドワールを流れるガンジス川で、ヒンズー教の巡礼者らが投げ入れる供物を待つ少年)
 13歳のラフル・シンさんは、巡礼者がガンジス川に投げ込む供物を拾って生計を立てる「コイン拾い」だ。
 シンさんは毎日6時間、先端に磁石を取り付けた長い棒を手に、胸まである深さの川で、巡礼者がお経を唱えながら投げ入れた貴重品を探す。
 30ルピー(約44円)分のコインを手に入れるとAFPに、「大変だけど楽しんでる」と語った。
 泳ぎがうまいことからジーンガー(エビの意)のあだ名を持つヤダブさんは6年前、1300ドル(約14万3000円)相当のネックレスを見つけた。
 22歳になった今、ヤダブさんはシンさんら15人のコイン拾いの少年を率いている。
 インドでは昨年、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が全国的に導入され、ハリドワールを訪れる巡礼者が数か月にわたり途絶えた。ヤダブさん率いるコイン拾いの少年たちは、手持ちのわずかな金で生活しなければならなくなった。
 しかし、巡礼者と同じく、ヤダブさんのガンジス川への信仰は揺るぎなかった。
 今年になり巡礼者が戻り始め、再びコイン拾いができるようになった。
 「ガンジス川は私たちの母だ。決して子どもたちを空腹のまま寝かせることはない」とヤダブさんは話す。
 ヒンズー教の宗教儀礼で川は、中心的な役割を果たしている。信者らはお金や服、装飾品などを川にささげる。
 コイン拾いの少年たちは、川底に沈む供物の貴金属を足で探ったり、水に潜って裸眼で探したりする。1日の稼ぎは1人当たり300~400ルピー(約440~580円)ほどだ。
 コインを紙幣に交換するには20%の手数料が取られる。宝石は闇市場で小売価格の半額で、銅やステンレス製品は金属くずとして買い取られる。コインを十分拾えなかった時は、ココナツや宗教用具を拾って売りに行く。
 シンさんは2年前、北部ウッタルプラデシュ州近くの実家を飛び出し、ハリドワールに来た。友人から泳ぎ方とコイン拾いを学んだ。シンさんは、川の近くのスラムの掘っ立て小屋で、コイン拾いの少年数十人と共同生活を送っている。
 「実家の辺りは緊張状態でとても貧しかったけど、今はここで幸せだ」【翻訳編集AFPBBNews】

〔AFP=時事〕(2021/04/14-13:34)
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