【ローマAFP=時事】終わりの見えない新型コロナウイルス禍の嘆きのシンボルとなっている若きイタリア人シェフが18日、飲食業界の絶望の叫びに耳を傾けるようマリオ・ドラギ首相に呼び掛けた。(写真はイタリアのマリオ・ドラギ首相)
 ドラギ氏は12日、首都ローマを含む大半の州や地域で3週間の厳格なロックダウンを宣言。ローマ市のオスティア地区にあるカミラ・モッチャさん(22)一家の店も休業に追い込まれた。
 11日、予約が一件もなくロックダウンのニュースを待つモッチャさんが店のキッチンでうずくまる写真を、母親が撮影した。
 母親が写真をフェイスブックに投稿し、休業に対する政府の支援がないことへの怒りをすべて大文字で書き足した。
 写真は瞬く間に拡散。新聞の1面も飾り、モッチャさんは思いがけず有名になった。「注目されるのは好きじゃないけど、共感を呼んだことはうれしい。写真のメッセージ、私たちの絶望の叫びが伝わったということだから」とモッチャさん。
 「おばあちゃんの味」をコンセプトにした出来たてパスタが売りのモッチャさん一家の店に対する補助金は、この1年でわずか4000ユーロ(約50万円)。モッチャさんは、「ドラギ氏と会えたら、目を見てこう言いたい…あなたはワクチン接種の話ばかりしているけれど、廃業に追い込まれている人のことも少しは考えてほしい」と語った。
 バーやレストラン、ナイトクラブ、ビーチクラブが加盟する飲食業界団体フィペによると、昨年10~12月期はケータリング部門の売上高も前年同期比で44.3%減少したという。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/03/19-17:55)

情報提供元:時事ドットコム ワールドアイ
記事名:「シェフの「絶望の叫び」が拡散、ロックダウンのイタリア