【ヤンゴンAFP=時事】ミャンマーの路上で物干しロープに巻きスカートがつるされた様子は一見、何の変哲もない光景に見える。だが女性の衣服にまつわる昔からの迷信が、抗議デモの鎮圧を図る治安部隊の動きを阻止しているようだ。(写真はミャンマーのヤンゴンで、路上に張った物干しロープに伝統衣装のロンジーをつるし、バリケードにする抗議デモの参加者ら)
 2月1日のクーデターで軍部が文民政府を追放し、権力を奪取して以来、ミャンマーは大きな混乱状態にある。巻き起こった大規模な抗議デモの鎮圧に、軍事政権はますます武力行使を強化している。軍が使用しているのは催涙ガス、閃光(せんこう)発音筒(スタングレネード)、ゴム弾、そして時には実弾さえある。
 これに対してデモ隊は、創意に富んだ独自の戦術で応戦している。その最新戦術の一つが、街路を横切るように張った物干しロープに、女性の下着や伝統衣装の長いスカート「ロンジー」をつり下げることだ。
 ミャンマーでは古くから、女性の下半身やそれを覆う衣服は、男性から「hpone」と呼ばれる力を奪ってしまうと言われている。
 活動家のティンザー・シュンレイ・イー氏はAFPに「女性のロンジーの下をくぐると、彼らの『hpone』が破壊されるのです」と説明した。軍兵士の中には、武運を損なうことを恐れて、女性のロンジーに触りたがらない者もいる。
 ティンザー・シュンレイ・イー氏は「住民がロンジーをロープにつり下げていると、(警官や兵士は)街頭に出動したり、それを横切ったりすることができず、(ロンジーを)引きずり下ろさなければならないのです」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】

〔AFP=時事〕(2021/03/10-14:00)

情報提供元:時事ドットコム ワールドアイ
記事名:「伝統の巻きスカートで治安部隊を足止め ミャンマー