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7世紀の牛の骨にルーン文字、古代スラブ文字文化の定説覆す

  • 2021年02月16日 13:34:00

【AFP=時事】7世紀の牛の骨から、古代スラブ人が最も初期に使用していた文字はゲルマン語系のルーン文字だったことが確認できたと、チェコの研究者らが11日に発表した。(写真はチェコで見つかったルーン文字の刻まれた牛の骨)
 これまでの学説では、ビザンツ帝国の修道士、聖キュリロスが9世紀に生み出したグラゴール文字が、古代スラブ人によって使用された最古の文字だとされていた。
 聖キュリロスが兄の聖メトディオスと共に、現在のチェコ、スロバキア、ハンガリー全土とオーストリア、ドイツ、ポーランド、ウクライナ、バルカン諸国の一部にまたがる大モラビア帝国へと宣教に訪れたのは、863年のことだ。
 だが、2017年にチェコ南部で見つかった、文字の刻まれた牛のあばら骨を調査した国際研究で、グラゴール文字をめぐる仮説の誤りが証明された。この研究にはチェコの他、オーストリア、スイス、オーストラリアから研究者が参加した。
 折れた牛の骨に刻まれていた文字について、研究を率いたチェコ・ブルノにあるマサリク大学のイジー・マハチェク氏は、「古代スラブ人と共に発見された最古の銘刻文字だと判明した」と述べている。
 研究チームは、遺伝子解析と放射性炭素年代測定を用いて骨を分析。スイス・フリブール大学のズザナ・ホフマノバー氏によると「精密な分析で、紀元600年ごろの家畜化された牛の骨だと分かった」という。
 さらに、オーストリア・ウィーン大学のロベルト・ネドマ氏が、骨に刻まれた文字は2~7世紀ごろに中欧のゲルマン語系民族が使っていた「古フサルク」と呼ばれるルーン文字だと特定した。
 古フサルクは24文字からなり、牛の骨に刻まれていたのは最後の7文字だった。研究チームは、折れる前の骨には24文字全てが刻まれていたと考えており、「何かしらのメッセージというよりも、教育ツールだった」との見方を示している。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/02/16-13:34)
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