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公会堂に長年飾られていた絵画、ヨルダーンス作品と判明 ベルギー

  • 2020年12月10日 09:48:00

【ブリュッセルAFP=時事】ベルギー首都ブリュッセルの公会堂に長年飾られていた絵画が、フランドルの巨匠ヤーコプ・ヨルダーンスの作品であることがわかった。ベルギーの王立文化財研究所が8日、発表した。(写真はベルギー・サンジルの公会堂に飾られていたヤーコプ・ヨルダーンスの「聖家族」。ブリュッセルの王立文化財研究所で)
 専門家による分析の結果、この作品は複数確認されているヨルダーンスの「聖家族」の最古版で、17世紀初頭に描かれたものであると判明。この「驚くべき」事実は、王立文化財研究所が国際的な専門家と共にブリュッセルのサンジル地区にある文化財の目録を作成していた際に明らかになった。
 この作品は1960年代から、サンジルにある公会堂の一室の高い場所に掛けられていた。
 ペーテル・パウル・ルーベンス、アンソニー・バン・ダイクと並んでフランドルのバロック絵画の代表画家であるヨルダーンス。王立文化財研究所によれば、今回の作品はヨルダーンスが当時25歳だった1617年か1618年に制作されたという。
 分析の結果、この作品のパネルに使用されている木材が、バン・ダイクが使用したものと同じであることがわかった。
 美術史家コンスタンタン・ピオン氏によれば、バン・ダイクとヨルダーンスは、同時期にルーベンスのアトリエにいた可能性が「非常に高い」という。
 王立文化財研究所によれば、ヨルダーンスは同じ構図を用いながら変化を加えて他に三つの「聖家族」を描いている。これらは米ニューヨークのメトロポリタン美術館、ロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館、独ミュンヘンのアルテ・ピナコテーク(旧絵画館)に所蔵されている。
 公会堂に飾られていた作品は、修復後にブリュッセルにあるベルギー王立美術館で来年末に公開される予定。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2020/12/10-09:48)
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