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7日の香港市場概況:ハンセン0.9%安で5日ぶり反落、販売減速で吉利7.7%安


7日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比258.15ポイント(0.89%)安の28779.45ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が131.95ポイント(1.14%)安の11460.08ポイントとそろって5日ぶりに反落した。売買代金は1083億5000万香港ドルとなっている(6日は1145億1500万香港ドル)。

外部環境の不透明感が重し。米景気懸念が強まるなか、昨夜の米株が続落したことを嫌気した。米連邦準備制度理事会(FRB)が6日に報告した米地区連銀景況報告(ベージュブック)では、景気判断が前回から下方修正されている。あす8日に、中国で今年2月の貿易統計が公表されることも気がかり。米商務省が公表した貿易統計では、赤字額が過去最大を記録(対中赤字も過去最高を更新)したことが明らかにされた。中国で開催中の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に対する期待感で指数は下げ幅を縮小させる場面があったものの、引けにかけて下げを再び加速させている。

ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が7.7%安と急落。今年2月の新車販売が前年同月比で2割減少し、1~2月の累計でもマイナス成長だったことが売り材料視された。このほか、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.6%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.3%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が3.9%安と下げが目立っている。

業種別では、自動車が安い。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が4.1%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.9%、広州汽車集団(2238/HK)が3.2%、北京汽車(1958/HK)が1.6%ずつ値を下げた。

不動産セクターもさえない。中国恒大集団(3333/HK)が4.0%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.7%安、万科企業(2202/HK)が2.4%安、広州富力地産(2777/HK)が2.0%安と下落した。

空運・海運セクターも売られる。中国南方航空(1055/HK)が3.7%安、中国国際航空(753/HK)が3.2%安、中国東方航空(670/HK)が2.8%安、太平洋航運集団(2343/HK)が2.9%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.0%安、中遠海運HD(1919/HK)が1.8%安で引けた。

第5世代(5G)ネットワーク関連銘柄も急落。通信設備の中興通訊(ZTE:763/HK)が8.5%安、京信通信系統HD(2342/HK)が8.2%安、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が3.2%安、基地局運営の中国鉄塔(788/HK)が2.7%安、光ファイバー・ケーブルの長飛光繊光纜(6869/HK)が2.7%安とそろって反落した。

本土市場は小幅ながら5日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.14%高の3106.42ポイントで取引を終えた。証券株とハイテク株が急伸。非鉄や鉄鋼、紙パルプの素材株、海運・港湾株も値上がりしている。半面、銀行株は安い。消費関連株、自動車株、空運株、医薬品株、エネルギー株の一角もさえない。

【亜州IR】



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