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12日の香港市場概況:ハンセン0.3%高と反発、キャセイ航空が2.8%上昇


12日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比69.46ポイント(0.25%)高の28459.03ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が88.93ポイント(0.78%)高の11500.34ポイントとそろって反発した。売買代金は906億700万香港ドルに縮小している(11日は1122億6300万香港ドル)。

本土マネーの流入増が買い安心感を誘う展開。大型連休明けの今週9日に再開された中国本土・香港間の「相互乗り入れ」(両株式市場の相互取引開放)を通じた取引では、本土からの資金流入基調が持続。連日で買い越しとなっている。外部環境も改善。米主要企業の決算期待が強まるなか、昨夜のNYダウは連日で最高値を更新した。9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容を受けて、米利上げペースは緩やかなものになるとの見方が広がったこともプラス。緩和マネーのマーケット流入が続くと期待された。 ハンセン指数の構成銘柄では、香港航空大手の国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が2.8%高の12.28香港ドルと急反発。ゴールドマン・サックス(GS)の強気見通しが材料視されている。GSは最新リポートで、国泰航空を「コンビクション・バイ(強い買い推奨)」リストに追加した。香港系不動産株にも買い戻しが入る。九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)が2.5高、新世界発展(17/HK)が2.3%高、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.9%高とそろって反発した。

中国自動車セクターもしっかり。北京汽車(1958/HK)が7.3%高、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.2%高、広州汽車集団(2238/HK)が2.1%高、華晨中国汽車HD(ブリリアンス・チャイナ:1114/HK)が1.2%高と値を上げた。なお、ピックアップトラック・SUV生産の長城汽車(2333/HK)は朝方から売買を一時停止。同社を巡っては、ドイツ同業のBMWと合弁会社を設立する方向で検討を進めているもようと報じられた。また、12日付の外電報道によると、BMWは長城汽車に対し、「MINI」ブランドの中国生産を委託する方向で交渉を進めているという。中国で生産した「MINI」を他国に輸出することも検討中のようだ。

H株保険セクターも軒並み高。新華人寿保険(1336/HK)が6.3%、中国人民財産保険(2328/HK)が4.9%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.5%、中国平安保険(2318/HK)が2.8%ずつ上昇した。

本土マーケットは5日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.06%安の3386.10ポイントで取引を終えた。資源・素材株が安い。発電や水道の公益株、インフラ関連株、消費関連株の一角もさえない。半面、時価総額上位の金融株や自動車株などはしっかり。指数は引けにかけて下げ渋った。

【亜州IR】





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