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ロジザード Research Memo(1):2023年6月期は増収減益。クラウドサービス好調を受け減益幅は想定下回る


*14:21JST ロジザード Research Memo(1):2023年6月期は増収減益。クラウドサービス好調を受け減益幅は想定下回る ■要約

ロジザード<4391>は小売業、流通業、メーカー、3PL企業を主要な顧客とし、在庫管理を支援するシステムの販売とそれに付随するサービスを提供している。同社が提供するシステムは、倉庫の在庫管理を支援する「ロジザードZERO」、店舗の在庫管理を支援する「ロジザードZERO-STORE」、複数店舗・倉庫の在庫情報を一元的に管理することによって効率的な在庫管理と物流の実現を支援する「ロジザードOCE」の3つである。中小規模の企業でも導入しやすいようクラウドを通じて提供している。収益モデルはサブスクリプション型であるため、収益基盤は安定したとものとなっており、収益性も高い(2023年6月期の売上に占めるクラウドサービスの割合は78.9%)。

1. 2023年6月期の業績概要
2023年6月期の業績は、売上高が前期比4.6%増の1,853百万円、営業利益が同29.0%減の260百万円、経常利益が同29.0%減の260百万円、当期純利益が同22.0%減の184百万円だった。物流業界における人手不足、省力化や自動化ニーズの高まりなどを受け、「ロジザードZERO」「ロジザードZERO-STORE」「ロジザードOCE」に対する引き合いが引き続き好調に推移した。利益面に関しては、中長期的な企業価値向上に向けて人材と研究開発に先行投資したことにより減益となった。一時的に減益となったものの、クラウドサービスの売上が想定を上回ったことを受け、2023年5月には通期業績予想を売上・利益ともに上方修正した。利益率の高いクラウドサービスが好調に推移したことを受け、減益幅が想定よりも縮小した格好だ。なお同社は、従前より進めていた龍騎士供応鏈科技(上海)有限公司の清算手続きが完了したことを受け、2023年6月期第3四半期より非連結決算に移行した。

2. 2024年6月期の業績見通し
2024年6月期の業績は、売上高で前期比9.2%増の2,024百万円、営業利益で同27.0%増の331百万円、経常利益で同27.0%増の331百万円、当期純利益で同22.7%増の226百万円と増収増益を見込んでいる。物流業界の人手不足、それに起因する自動化・省力化へのニーズの高まりなど、2024年6月期も引き続き好調な外部環境を想定している。加えて、顧客企業のOMOマーケティング※に対する関心が高まっていること、BtoB企業からの引き合いが増加していることなども同社業績にとってプラス要因だ。事業環境の追い風が吹く中、新たに策定した経営計画に基づき各種施策を実行し、業績の拡大を図る。利益面に関しては、売上の伸びを上回る成長を見込んでいる。さらなる業績の拡大と企業価値の向上に向けて、人材と研究開発に投資する一方で、高収益であるクラウドサービスの売上を積み上げることにより収益性を高めていく。

※OMO(Online Merges with Offline)とは、オンライン・オフラインを区別することなく、オンライン上に統合された状態を構築することで、これまでにない新しい購買体験を提供する概念や取り組みのこと。


3. 新経営計画の概要
2023年8月に同社は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行し、同社を取り巻く事業トレンドが日々変化していることを受け、新経営計画(2024年6月期~2026年6月期)を策定した。新型コロナウイルス感染症の感染拡大(以下、コロナ禍)から経済社会活動が回復してくるなかで流通業界においては実店舗の重要性が再認識されている。オンラインとオフラインをよりシームレスに統合するOMOマーケティングへのニーズが高まっていること、物流業界では人手不足が依然として課題であり、自動化・省力化へのニーズが旺盛であることをビジネスチャンスとして捉え、業績の拡大に結びつけていく。特に、こうした事業環境のなかでBtoB企業からの引き合いが増加していることを受け、BtoCの既存領域でのシェアをしっかりと堅持しながらBtoBの領域へと積極的に事業を拡大する方針だ。これらにより、最終年度となる2026年6月期には、主力のクラウドサービスの売上高で1,875百万円(2023年6月期比28.2%増)、全体の経常利益434百万円(同66.9%増)を目指す。また人材の確保については、引き続き注力する方針であり、2023年6月期の115人から2027年6月期には157人に増員することを計画している。

■Key Points
・2023年6月期は増収減益
・先行投資を実施しながらもクラウドサービスの好調を受け、減益幅は想定を下回る
・2024年6月期も事業環境は好調で増収増益を見込む
・新経営計画ではOMOマーケティングへのニーズの高まり、人手不足に起因する自動化へのニーズに対応しながらBtoBの領域へ進出

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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