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ダイナムジャパンHD Research Memo(8):集客施策やローコストオペレーションで増収増益への転換は十分可能


■業績動向

2. 2018年3月期の考え方
ダイナムジャパンホールディングス<06889/HK>は業績予想を公表していない。弊社では2018年3月期については、一定の前提条件を設定することで以下のような試算が可能ではないかと考えている。

パチンコホール事業におけるグロス売上高に相当する貸玉収入について、同社の2017年3月期実績は817,777百万円であった。

業界各社の貸玉収入を総計した金額をパチンコ市場規模の金額は2015年実績で23.2兆円とされているが、2005年を起点に2015年までに10年間で、年平均4.0%のペースで減少している。2018年3月期も業界全体はこのトレンドライン上で推移すると考えられる。

同社は2017年3月期において、既存店売上高の増収策として顧客にフォーカスした集客施策に注力した結果、遊技台稼働数が前年同月比でプラスの月が目立つようになるなど、明確な改善を示した。この効果は2018年3月期に本格的に出てくると期待され、貸玉収入の減収率が業界平均の4%に対して2ポイント縮小する想定は可能であろう。また同社は期初に5店舗の出店を行った。12月にも1店舗の出店を予定しており、これら6店舗の稼働で、貸玉収入を1ポイント押し上げる効果が期待される。この点も反映させて、同社の今期の貸玉収入の減収率を1%と想定した。この結果、同社の2018年3月期の貸玉収入は809,599百万円と試算される。

貸玉収入から景品出庫額を控除したものが営業収入となる。すなわち、営業収入は貸玉収入に対する粗利益となる。同社の2017年3月期実績の粗利益率は19.2%だった。粗利益率を上げることは出玉率(貸玉収入に占める景品出庫額の割合)の低下を意味し、顧客離れにつながるリスクが高まる。同社は粗利益引き上げ(出玉率低下)には慎重なスタンスだが、弊社では低貸玉機の構成比の上昇によって、見かけ上粗利益率が高まると想定し、2018年3月期の粗利益率を19.5%と想定した。この粗利益率の想定と前述の貸玉収入の試算値から、2018年3月期の営業収入は157,872百万円と求められる。

利益面では、前述のように店舗当たり人件費・機械費は漸減基調が続いている。2018年3月期は店舗が6店舗(約1%)増加するが、店舗当たりの費用の削減効果によって、総費用を前期比横ばいもしくは減少に抑制することは充分可能であると考えている。費用総額が前期比横ばいだと仮定した場合、前述の営業収入予想から求めた営業利益は16,902百万円(前期比6.3%増)となる。

2018年3月期もパチンコホール事業を取り巻く環境は非常に厳しい状況が続くと想定されている。しかしながら上記のシミュレーションを通じて、同社は集客に向けての各種施策の実行やローコストオペレーションの徹底によって増収増益を実現することも十分可能であるとの結論に至った。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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