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4月のくりっく365、メキシコペソ・円は伸び悩みか


東京金融取引所(金融取)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」では、3月の取引数量は前月比163.1%増の644万2605枚、1日の平均取引数量は29万2845枚と前月比で大幅に増加した。月末時点の証拠金預託額は4581億円と前月比で約96億円減少した。取引通貨量では、米ドル、豪ドル、南アフリカランド、英ポンド、メキシコペソの順となっている。一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」では、3月の取引数量は前月比101.2%増の367万6146枚、1日の平均取引数量は16万7099枚と前月比で大幅に増加した。月末時点の証拠金預託額は887億円と前月比で約54億円増加した。

取引数量トップは米ドル・円の218万9698枚(前月比268.8%増)であった。OPEC総会にて協調減産に関する合意がロシアなどの反対で決裂し、サウジアラビアも一転して増産を示唆したことで原油先物が暴落し、3月9日は一時ドル・円が101円台まで急落。その後、ドル資金需要の高まりでドル買いが強まり、ドル・円は一時111円台まで上昇しましたが、月末にはドル資金不足がおおむね解消され、再び米国経済情勢への懸念からドル売りが活発化し、107円台まで反落するという値動きの荒い展開となった。英ポンド・円は61万3520枚(前月比218.6%増)であった。3月11日に英中銀は緊急利下げを行ったが、その後も追加利下げの余地があると思惑が広がり、ポンド売りが継続した。その後19日に英中銀は再び政策金利を引き下げ、ポンド売りは縮小した。月末にかけて米長期金利の低下を意識したポンド買い・米ドル売りが活発化し、ポンドは対円でも上昇した。

4月のメキシコペソ・円は伸び悩みか。ロシアとサウジアラビアが減産合意に近づいているとの見方が浮上しているものの、原油の需給関係がすみやかに改善されるとの見方は増えていない模様。原油価格が再び低迷すると産油国であるメキシコは経済成長が懸念され、メキシコペソ買いは拡大しづらく、対円レートは伸び悩む展開が考えられる。また、南アフリカランド・円は弱含みか。3月27日に実施されたムーディーズによる格付けでは、南アフリカ格付けを「Ba1」に引き下げ、見通しをネガティブとしており、これによってランド売りの流れは継続するだろう。ラマポーザ大統領が緊急国家演説を行い、3月26日から4月16日までの間、南アフリカ国民に外出禁止令を発令したことで景気悪化が懸念されているが、もし感染状況により外出禁止期間が延長されるような事になれば、ランドはますます買いづらくなるだろう。




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