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欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、日銀緩和継続も一部に懐疑的な見方


今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想する。日銀が従来の「異次元緩和」継続の方針を改めて示したことで、円売り主導の取引が見込まれる。ただ、市場の一部に懐疑的な見方が残り、円売りは限定的になる可能性もあろう。

一方、25日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会に向け、緩和縮小観測を背景としたユーロ買いの展開が予想される。ドイツでは大連立政権の発足に向け協議が始まる見通しで、政治リスクは後退。19時発表の1月ZEW景気期待指数が堅調な内容となれば、ユーロ・ドルは一段高となりそうだ。しかしながら、1.23ドル付近がレジスタンス・ラインとして意識され、同水準付近ではユーロ売りが強まる見通しで、ドルへの下押し圧力が弱まり、ドル・円の押し上げにつながる展開も考えられよう。

ただ、ドル・円の上値は重くなりそうだ。日銀は22-23日に開催した金融政策決定会合で、現行の異次元緩和の継続を賛成多数で決めた。国債など資産買入れ額も従来通りであった。しかし、予想物価上昇率の判断が上方修正されたことや、片岡剛士審議委員が議案の提出を見送ったことで、アジア市場では緩和縮小の観測から円買いが強まる場面がみられた。ドル・円は日銀の政策発表後に一時110円半ばまで弱含んだ。

その後、日銀の黒田東彦総裁は会合後の定例記者会見で「出口を検討する段階には至っていない」と緩和政策の縮小を否定。ドル・円は111円台に戻しているが、市場では日銀が今後金融正常化に踏み出すとの思惑が急速に広がっており、今晩の海外市場でも積極的な円売りには慎重になるだろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・12月公的部門純借入額(銀行部門除く)(予想:+50億ポンド、11月 :+87億ポンド)
・19:00 独・1月ZEW景気期待指数(予想:17.7、12月:17.4)
・24:00 米・1月リッチモンド連銀製造業指数(予想:+19、12月:+20)
・03:00 米財務省2年債入札
・NAFTA再交渉第6回会合(29日まで、モントリオール)





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