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NYの視点:FRB高官、インフレは正しい方向も利下げには依然慎重、ドル下値限定的か


*07:54JST NYの視点:FRB高官、インフレは正しい方向も利下げには依然慎重、ドル下値限定的か 連邦準備制度理事会(FRB)の高官は、インフレが今後鈍化するとの見通しだが、目標の2%達成を一段と確信するには長い時間を要する可能性があるとの考えで、一致している。しかし、インフレ動向次第での追加引き締めの可能性に関しては、パウエル議長は「利上げの可能性は少ない」との見解。

一方で、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁や米クリーブランド連銀のメスター総裁は、インフレ動向次第で追加引き締めも除外していない。カシュカリ総裁は2024年度の連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持たないが、メスター総裁は投票権を持っている。

米アトランタ連銀のボスティック総裁は4月消費者物価指数(CPI)が3カ月平均を下回り、住居インフレが21年半ば以来の低水準となったことを歓迎したが、改善基調はまだ十分ではなく、「金融当局は辛抱強く警戒を怠らない姿勢が必要だ」と慎重姿勢を維持。ただ、年末にかけて利下げに踏み切るのが適切となる可能性を指摘した。

議長や副議長と同じく連邦公開市場委員会(FOMC)で影響力が強いNY連銀のウィリアムズ総裁は「最新のインフレデータは物価上昇圧力が和らいでいることを裏付けているが金利を調整するには更なる証拠が必要」と、利下げに慎重。今、金融政策のスタンスを変える理由があることを示す指標は見当たらないと、政策金利を現状で当面維持することを支持した。また、インフレ率が2%目標に近づくという一段と強い確信が必要だが、近い将来にそれが得られるとは思わない、と当面利下げを見込んでいない。ウィリアムズ総裁はインフレで年末までに2%台前半、2024年は2.5%、来年末は2%に近づくと予想している。FRBの利下げに慎重な姿勢でドルの下値も限定的か。

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