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利食い先行も6月の下落部分を埋めてくる動きが次第に意識されてくる可能性


 21日の日本株市場は、前日の大幅上昇に対する利食い優勢の動きとなろうが、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。20日の米国市場でNYダウは47ドル高だった。
先週分の住宅ローンの需要が22年ぶりの低水準に落ち込んだほか、6月中古住宅販売件数が2年ぶりの低下となり、国内経済の減速を警戒した動きから売りが先行した、また、イタリアの複数の政党がドラギ首相の支持を拒否し、政権崩壊リスクが高まったとの報道をきっかけに、世界経済に悲観的な見通しなども重荷となった。ただし、ネットフリックスが決算評価の動きから買われるなか、他のハイテク株に買いが波及する格好となり上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円安の27575円。円相場は1ドル138円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食いの動きが先行する格好になりそうだ。ただし、大幅上昇の反動といった形で調整一服は想定線であり、反対に前日の大幅上昇によって6月の急落局面でロングを解消したファンドなどは買い直す動きを強めてくる可能性もあることから、下値の堅さが意識されやすいだろう。日経平均は6月の急落局面でマドを空けて下落しているが、現在は6月13日に空けたマド(27389円~27795円)
下限をクリアし、マド埋めが意識されてきている。27500円辺りを心理的な支持線とした押し目待ちの買い意欲は強そうだ。

 また、米国ではFOMC前にポジションをニュートラル水準に戻す動きとも見られるものの、減速懸念から大きく売り込まれていたハイテク株への見直し余地は大きく、リバウンド余地はある。また、VIX指数は低下傾向を継続しており、24.00を下回って6月のボトム水準まで低下してきた。リスク選好の動きのなか、日経平均においても6月の下落部分を埋めてくる動きが次第に意識されてくる可能性はあると考えられ、急ピッチの上昇に対する過熱感のほか、本格化する決算を前に手掛けづらさはあるものの、押し目狙いで対応したいところだ。

 なお、昨夕1Q決算を発表した日本電産<6594>は売上高が前年同期比20.8%増の5403.69億円、営業利益は同0.2%増の446.60億円だった。コンセンサスの範囲内である。前日のマドを空けての上昇の反動もあって売りが先行すると考えられるものの、マド埋め辺りでの底堅さが見られてくるようだと、ボトム水準で推移していることもあり、見直しの動きに向かう可能性はありそうだ。そのほか、マザーズ指数は13週線を支持線に変え、26週線を捉えてきた。依然として調整トレンドを継続しているものの、26週線が位置する704ポイント辺りを捉えてくるようだと、センチメント改善に繋がろう。
<AK>
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