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FOMC待ちによるこう着のなか押し目買い意欲は強そう


 16日の日本株市場は、FOMC待ちのなかでこう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場ではNYダウが94ドル安だった。5月小売売上高が予想以上に鈍化したほか、生産者物価指数が予想を上回る伸びを示したことが警戒材料となった。また、連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催中で、結果公表を控えた警戒感も強く終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比90円安の29320円。円相場は1ドル110円00銭で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、利食い優勢の展開から始まることになりそうだ。ただし、FOMC待ちのなかでの利食いは想定線であるほか、直近2日間の強い値動きの反動も意識されやすく、売り一巡後の底堅さを見極める動きになりそうである。日経平均は昨日の上昇により足元で上値を抑えられていた75日線を突破し、5月の戻り高値に接近しており、短期的には達成感も意識されやすいところ。節目の29500円を意識したトレンド形成のなか、ひとまず下値を固める動きに。

 米国では原油先物相場の上昇を受けてエネルギー株が物色される一方で、足元で見直しの動きを見せていた半導体株は利食い優勢の展開。この流れから指数インパクトの大きい値がさハイテク株には利食いが意識されやすく、日経平均の重荷となる可能性はある。ただし、米長期金利は1.49%と落ち着いた動きを見せていることもあり、下値を売り込む流れにはならないだろう。短期的に売りを仕掛けてくる局面においては、その後の買い戻しを狙った押し目買い意欲は強いと考えられる。

 物色の流れとしてはハイテク株の押し目狙いのほか、アフターコロナを意識した関連銘柄への循環物色に。また、9月にも衆院解散が濃厚になるとの見方が高まってきており、経済対策に関連した銘柄を探る動きが強まりやすく、個人主体の短期資金などは関連銘柄での値幅取り狙いの動きを活発化させてきそうである。
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