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小児医療の安全に待望の気管チューブ「マイクロカフ 小児用気管チューブ」新発売 小児解剖学に基づいてデザインされたポリウレタンカフを採用



医療機器製造販売のグローバルカンパニー、ハリヤード・ヘルスケア・インク(Halyard Healthcare, Inc. 本社:米国アトランタ)の日本支社(本社:横浜市西区、日本支社長:坂本 哲章)は、小児の気道管理に使用するカフ付き気管チューブ「マイクロカフ 小児用気管チューブ(以下、マイクロカフ)」を、2015年 6月より発売します。
カフ(*1)の素材にポリウレタンを採用し、小児の気道に合わせて設計した専用の気管チューブは国内初の製品です。
8歳以下の小児は、喘鳴や気道浮腫、片肺挿管など(*2)を回避するためカフ無し気管チューブが多く使われていましたが、マイクロカフの導入で、より安全で確実な小児の気道管理が可能になります。欧米では10年以上にわたり広く普及し、多くの臨床研究がその有用性を認めています。
◆マイクロカフの特長
マイクロカフには、小児の特長に合わせた様々な工夫を施しています。

特長1.咽頭、気道への影響を低減:小児専用のカフ付き気管チューブ
気管チューブに付いた高容量・低圧のカフが、チューブと気管壁をシール(密封、遮断)し、エアーの漏れと異物の誤嚥を防止します。小児の年齢に合わせたサイズ選択が可能で、このことが不適切なサイズ選択による気管チューブの再挿管回数を削減する効果が期待できます。
特長2.素材と形状:カフは薄く、侵襲の低い気道管理を実現
薄く(0.01mm)、柔らかいポリウレタン素材のカフは低圧で気管壁をシールすることが可能で、気管壁面の血流に悪影響を及ぼさず(*3)、気道粘膜の損傷リスクを低減します。
特長3.小児の解剖学を考慮した設計:カフとデプスマークの位置、短い先端部
小児の解剖学的な研究により、気管チューブを安全に留置できるよう設計されています。医師が気道内で気管チューブの位置を確認するデプスマークや、カフの位置を対象年齢毎に工夫して設計しています。
この特長により、チューブ先端が深く入りすぎる気管支(片肺)挿管やカフが声門部に接触することを防ぎ、気道損傷や抜管後の喘鳴を防止する効果が期待できます。

◆小児の気道管理の難しさ・・・マイクロカフ開発の背景
8歳以下の小児を対象にした手術では、その多くが全身麻酔下で行われるため人工呼吸器による気道管理が行われます。
小児の気管は、(1)声門部がもっとも狭い、(2)声門部から気管分岐部までの距離が短い、(3)気道粘膜が弱いなど、大人とは異なる特有の解剖学的な制限があります。このことから通常のカフ付き気管チューブの小さいサイズをそのまま小児で使用すると、気道損傷や喘鳴を引き起こす可能性があり、カフ無し気管チューブを使用せざるを得ませんでした。カフ無し気管チューブを使用する場合、気管壁ギリギリのサイズを選択し、チューブと気道が接触することで損傷を引き起こす可能性があります。この点を恐れ、細いチューブを使用すると気管壁との間に隙間が生じ、エアーの漏れや、痰などの異物が誤嚥する危険性が高まり、このことは肺炎の大きなリスクとなります。多くの臨床現場では適切なサイズ選択をすることが難しく、特にカフ無し気管チューブを使用する場合、挿管のやり直しが多く発生し(*4)、患者への負担も増す要因になっていました。
これらの背景から、安全に使用できる小児専用のカフ付き気管チューブの発売が待たれていました。

*1 カフ:気管チューブ周囲を風船状に取り巻き、専用のチューブから空気を送り膨らませて使用します。チューブを気管内で固定し、チューブ外部の気道を密封させ、エアーの漏れや気道内の痰や異物の嚥下を防ぐ役割を持ちます。
*2 喘鳴:呼吸する際に、ぜいぜい、ひゅうひゅうと雑音を発する状態です。
気道浮腫:気道内部の粘膜がはれ、呼吸が障害される病態です。
片肺挿管:気管チューブの先端が左右どちらかの気管に入ってしまい呼吸管理ができなくなる状態です。
*3 平均カフ圧10cmH2Oで気管壁に接することで、毛細灌流を圧迫しません。
*4 Weissらの研究によると、小児の挿管やり直し頻度はカフ無し気管チューブを使用した場合は約30%との報告があります。


◆マイクロカフ挿管時想定図(図2)
・医療機器認証番号: 226ADBZX00195000
・販売名: Microcuff 小児用気管チューブ
・タイプ: 2種類 (小児用マギルタイプ(経口/経鼻)、小児用オーラルカーブタイプ(経口))

◆企業沿革
ハリヤード・ヘルスケア・インクは、2014年に米国日用品大手のキンバリー・クラークのヘルスケア部門が分離と同時にニューヨーク証券取引所に上場し誕生しました。本社は米国ジョージア州アトランタにあります。
臨床的に優れた製品・ソリューションを提供することで、健康とヘルスケアの推進に注力するメディカルテクノロジー企業です。主に手術や検査の際に使用されるガウン、ドレープ、グローブ、マスクなどの感染防止用医療用具や滅菌包装材などの感染制御および医療安全に貢献する医療材料、呼吸器や消化器に使用される医療用チューブ類などの医療機器を全世界に向けて提供しています。
前身のキンバリー・クラークは、1872年に米国ウィスコンシン州にて製紙メーカーとして創業、1924年にはクリネックスブランドのティッシュを開発、生理用ナプキン、一般消費者向け使い捨ておむつなど主に紙製品分野で成長を続け、2012年には創業140年を迎えています。なお、ヘルスケア分野も、1929年には不織布(SMSファブリック)を用いた手術製品を開発、参入した長い歴史があります。日本での事業は、1993年にキンバリー・クラーク日本支社として設立されたことを機にスタートしています。ハリヤード・ヘルスケア・インク日本支社は、小児がん患者が家族と共に生活しながら治療できる「チャイルド・ケモ・ハウス(NPO法人チャイルド・ケモ・ハウス)」活動に2010年より協力しています。

◆会社概要
社名 :ハリヤード・ヘルスケア・インク 日本支社/ Halyard Healthcare, Inc.
代表者 :坂本 哲章 (日本支社長)
本社 :横浜市西区みなとみらい2-2-1 横浜ランドマークタワー15階
設立 :1993年10月(現社名への名称変更:2014年11月)
従業員数 :約80名
事業内容 :感染制御用防具、手術室関連材料、呼吸器・消化器系医療用具の輸入販売
URL :http://www.halyardhealthcare.com/

◆ハリヤード・ヘルス(本社)の概要
社名 :Halyard Health Global Headquarters
本社 :5405 Windward Parkway Alpharetta, GA 30004 USA
設立 :2014年11月
従業員数 :16,500名
売上高 :17億ドル

主要参考文献
1. Weiss M., et al. Prospective randoSmizes controlled multi-center trial of cuffed or uncuffed endotracheal tubes in small children. Br J Anaesth 2009;103(6):867-73.
2. Dullenkpof A, et al. Fit and seal characteristics of a new paediatric tracheal tube with high volume-low pressure polyurethane cuff Acta Anaesthesiol Scand 2005;



<報道関係者様からのお問い合わせ先>
ハリヤード・ヘルスケア・インク広報窓口(株式会社アネティ) 樹神(こだま)
TEL:03-6421-7397 FAX:03-6421-7398







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