750万ドルの大賞受賞者は共に、世界最大の素材産業であるコンクリートの脱炭素化に焦点を当てた技術を開発しました

ロサンゼルス--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 世界の重要課題の解決に向けた革新的な競争モデルの設計と実施で世界をリードするXプライズは本日、カーボンキュア・テクノロジーズとカーボンビルトが、CO2の排出を価値ある製品に変換することを目的とした賞金2000万ドルのNRG COSIAカーボンXプライズを受賞したと発表しました。


両チームは、世界で最も豊富に存在する人工材料で全世界のCO2排出量の7%を占める従来のコンクリートに付随するCO2排出量の削減を目的としたソリューションを開発し、独立した審査委員会によって選ばれました。この2つのチームが受賞した技術は、世界の脱炭素化と気候変動対策に大きな変化をもたらすものであり、すでに変化をもたらしています。

2015年に開始されたNRG COSIAカーボンXプライズは、CO2排出量の増加に対処するために開発された5年間の世界的なコンテストで、世界中の革新者が最も多くのCO2を正味価値の最も高い製品に変換する画期的な技術の開発に挑戦しました。

Xプライズのアニューシャ・アンサリ最高経営責任者(CEO)は次のように述べています。「NRG COSIAカーボンXプライズとその2チームの受賞者、そして他の8チームの最終候補者は、人類が気候変動と闘うために何ができるかを再考させる画期的な技術を開発しました。NRG、COSIA、その他多くのパートナーが示したビジョンやサポートのおかげで、CO2の排出を価値のある製品に転換することは、より良い世界を構築するための実証済みの成功戦略となっています。」

コンテストには、ワイオミング州ジレットにある石炭火力発電所であるワイオミング統合試験センターからの排出物の変換に焦点を当てたワイオミング・トラックと、アルバータ州カルガリーにある天然ガス火力発電所であるアルバータ州炭素変換技術センターからの排出物を利用するアルバータ・トラックの2つのトラックがありました。各トラックから1チームずつ選ばれた優勝チームは、最も多くのCO2を最も価値の高い製品に変換し、同時にCO2排出量、土地使用量、水使用量、エネルギー使用量を全体的に最小化しました。

アルバータ・トラックで受賞したカナダのカーボンキュア・テクノロジーズは、材料の信頼性を犠牲にすることなく、水の使用量と炭素の排出量を削減しながらコンクリートを製造できる技術を実証しました。カーボンキュア・テクノロジーズのシステムを利用すると、コンクリート工場のリクレーマー・システム(コンクリート・トラックやミキサーの洗浄用の水を含む)に、正確な量のCO2を注入することができます。このCO2は、強度を高める特性を持つ永久的に埋め込まれた鉱物に変換され、新たなコンクリート混合物に組み込むことができます。ビル・ゲイツ氏の基金であるブレークスルー・エナジー・ベンチャーズや、アマゾン気候変動対策に関する誓約のための基金、BDCキャピタルなどが支援するこのチームは、新たに必要となる淡水、固形廃棄物処理、セメントの量を減らすことで材料費を削減し、コンクリート生産者の収益性を改善することができます。

カーボンキュアの社長であり、本コンテストのチーム・リーダーのジェニファー・ワグナーは、次のように述べています。「勝利に貢献したカーボンキュア・チームの努力、献身、創意工夫を非常に誇りに思います。賞金は、CO2排出量を2030年までに年間500メガトン削減するという当社の目標を達成するための道筋を加速させます。技術だけでは、正味ゼロ排出の目標を達成することはできません。コンクリート生産者、建設業界、そして政策立案者は、コンクリート業界の脱炭素化に向けた旅の重要な協力者です。」

ワイオミング・トラックの受賞者となったロサンゼルスのUCLAカーボンビルトは、コンクリートの炭素排出量を50%以上削減するとともに、原材料費を削減して収益性を高める技術を開発しました。カーボンビルトのコンクリート製法は、一般的なポルトランド・セメントの使用量を大幅に削減し、低コストの廃棄物の使用を可能にします。硬化プロセスの中で、CO2は発電所やセメント工場などの排ガスからコンクリート混合物に直接注入され、化学的に変換されて永久に保存されます。開発は、NRG COSIAカーボンXプライズや慈善財団、個人や企業のスポンサー、米国エネルギー省をはじめとする政府機関からの支援を受け、2014年にUCLAサミュエリ工学部で始まりました。

UCLAサミュエリ工学部の土木環境工学および材料科学工学教授のガウラフ・N・サント氏は次のように述べています。「UCLAカーボンビルトがNRG COSIAカーボンXプライズを受賞したことに大変感激しています。私は第3世代の土木技師として、建設が社会的課題の解決に果たした役割に魅了されてきました。この10年間、驚異的なチームでコンクリート建設の炭素排出量を削減するソリューションを見つけ出し、NRG COSIAカーボンXプライズを受賞したことは、究極の夢の実現です。」サント教授はUCLA炭素管理研究所の所長であり、先駆的なCO2の活用技術を商業化するために設立された民間企業であるカーボンビルトの設立者でもあります。

「コンクリートは世界で最も豊富な材料の1つであり、気候変動との闘いにおいて極めて重要な最先端領域です。コンクリートを結合して強度を与える重要な成分であるポルトランド・セメントの生産は、世界のCO2排出量の約7%を占めています。コンクリートはCO2を原料として容易に作ることができる素材でもあり、受賞チームはそれを明確に実証しました。今、こうした技術を重工業からの排出の回避や削減のために展開すれば、気候変動との闘いにおける世界的な脱炭素化に向けて大きな変化をもたらすでしょう」と、Xプライズの気候・エネルギー担当副社長のMarcius Extavourは語っています。

このほか、2000万ドルのNRG COSIAカーボンXプライズでは、評価に値する優れた製品を生み出し、説得力のある実演を行って最終選考に残ったカーボン・アップサイクリングNLTとカーボン・コープの2社に、Xファクター賞が授与されました。カルガリーのカーボン・アップサイクリングNLTは、さまざまな産業、特にコンクリート、建築、プラスチックに応用できるナノ粒子を製造しています。米国からカルガリーに移転したカーボン・コープは、CO2をカーボン・ナノチューブに変換し、軽量で超強力、かつ費用効率の良い金属の代替品や、強力なセメント複合建築材料に応用したり、さらには産業用触媒、バッテリー、ナノエレクトロニクスへの応用にまで拡大したりしています。

NRGの持続可能性担当副社長のジャンヌメイ・サン氏は、次のように述べています。「気候変動との闘いは、私たちが直面している最も重要な課題の1つであり、考え直し、想像し直し、新しいアイデアを取り入れることが求められています。NRG COSIAカーボンXプライズのようなコンテストは、経済の脱炭素化という壮大な課題の解決に向けて、革新者たちを結集させる機会です。本日の受賞者を表彰するとともに、炭素技術の新時代における全てのチームの努力と忍耐をたたえたいと思います。」

「COSIAを通じて、カナダのオイルサンド業界は、天然ガスや石炭の燃焼から排出されるCO2を回収し、それを利用可能な製品に変換することで、より広範な排出量削減の取り組みに大きな変化をもたらすことができることを証明したこの取り組みを、誇りを持って支援してきました。このような画期的な技術があれば、気候変動の主な原因に対処しながら、世界のエネルギー需要を責任を持って満たすことができます。COSIAで進められている数多くのプロジェクトの中でも、このコンテストは、革新的な環境保全技術がいかにして世界を変えることができるかを示す輝かしい例となっています。全ての参加者に脱帽するとともに、受賞者を祝福します」と、COSIAのウェス・ジックリング最高責任者は述べています。

「Xプライズ受賞者のカーボンビルトに祝辞を述べます。統合試験センターで行われている研究は、ワイオミング州が炭素の回収や利用の分野でリードしていることを証明しています。昨年の夏、私はカーボンビルトが回収した二酸化炭素をコンクリートに変換するという画期的な取り組みを実際に見ました。カーボンビルトの技術は、温室効果ガスの排出量を削減しながら、ワイオミング州や全米で新たな市場や雇用を創出するために役立ちます」と、米国上院議員のジョン・バラッソ氏(共和党)は述べています。

「すでにコンクリート業界に変革をもたらしているカーボンキュア、そして機会に満ちた炭素技術分野を推進している他の参加者を祝福します。アルバータ州炭素変換技術センター(ACCTC)がNRG COSIAカーボンXプライズを主催したことは名誉です。ACCTCは事業のために開かれており、正味ゼロ排出の未来への道を切り開く新たな技術開発者がACCTCを体験することを歓迎します」と、アルバータ・イノベーツのローラ・キルクリーズCEOは述べています。

各大賞受賞者には750万米ドルの賞金が授与され、60日以内に受け取ることができます。詳細にご関心のある方は、carbon.xprize.orgをご覧ください。

Xプライズについて

Xプライズは、第501(c)3条非営利団体であり、世界の最重要課題の解決に向けた革新的コンテストモデルの考案・実施における世界的リーダーです。現在実施中のコンテストには、賞金2000万ドルのNRG COSIAカーボンXプライズ、賞金1000万ドルの雨林Xプライズ、賞金1000万ドルのANAアバターXプライズ、賞金500万ドルのIBMワトソンAI Xプライズ、賞金500万ドルのXプライズ・ラピッド・リスキリング、賞金500万ドルのXプライズ・ラピッドCOVIDテスティング、賞金50万ドルのパンデミック・レスポンス・チャレンジがあります。詳細情報については、xprize.orgをご覧ください。

NRGについて

NRGは、競争力のある多様な発電ポートフォリオと先進的な小売電力プラットフォームを強みとする米国有数の総合電力会社です。フォーチュン500企業の1社であるNRGは、最高水準のオペレーション、信頼性の高い効率的な発電、そして家庭や商業施設向けの小売プラットフォームを通して価値を創造しています。大小さまざまな電力の顧客と協力し、エネルギーの生産と管理、スマートなエネルギー選択の開発、優れたサービスの提供に向けた持続可能なソリューションを構築し、当社の小売電気事業者は、全米でおよそ300万の住宅顧客や法人顧客にサービスを提供しています。詳細情報については、www.nrg.comをご覧ください。フェイスブックでNRGエナジーとつながり、ツイッター(@nrgenergy)での当社のフォローをお願いします。

COSIAについて

カナダオイルサンド技術革新協力(COSIA)は、カナダのオイルサンドにおける環境パフォーマンスの向上を目的としたオイルサンド生産者の独自の協力組織です。COSIAは、オイルサンドにおける温室効果ガス、土地、水、尾鉱という環境優先分野の測定、説明責任、パフォーマンスを向上させるため、産業界や政府、研究者、一般市民の有識者の協業とイノベーションを可能にします。COSIAのメンバーは、私たちの最も困難な問題に対する解決策を求めて世界中で調査をしています。そしてCOSIAには、責任ある持続可能な開発を可能にする技術に取り組む地球上で特に優れた人材がいます。COSIAはこれまでに、開発に16億ドル以上を費やした1025件以上の注目すべき環境技術やイノベーションを共有してきました。COSIAについては、www.cosia.caをご覧ください。リンクトインフェイスブックツイッターでのフォローをお願いします。

アルバータ・イノベーツについて

アルバータ・イノベーツは、州最大でカナダ初の公的研究イノベーション機関です。私たちは1世紀にわたり、アルバータ州の産業を築いてコミュニティーを強化してきた研究者、企業、起業家と密接に協力してきました。今日、私たちはさまざまな分野の新技術を原動力に、アルバータ州や世界中にある機会の次のフロンティアへと舵を切っています。私たちは、シード資金、事業への助言、応用研究、技術サービスのほか、パートナーシップや協業の手段を提供しています。アルバータ・イノベーツについては、こちらをご覧ください。

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Caden Kinard, XPRIZE
caden.kinard@xprize.org

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記事名:「XプライズがCO2の排出から価値ある製品を生み出すチームとして、賞金2000万ドルのNRG COSIAカーボンXプライズを受賞した2社を発表