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ウガンダにある日本企業が1年で2倍の数に 駐日大使館、「East x East」プロジェクトを追い風に増加傾向維持を目指す



和食店「味噌ガーデン」


首都カンパラに次々とオープンする大型デパート(写真:アカシアモール)

ウガンダの首都カンパラで、和食店が次々と新規開店しています。カンパラの中心部には、少なくとも4つの和食店があり、ホームシックにかかった日本人が、お寿司や日本酒を求めて足を運んでいます。年に2千人以上の日本人がウガンダを訪れ、約3百人がそこで生活している(※1)という事実が、ここにも表れてきています。



2015年、ウガンダで事業を展開する日本企業の数は19から35と、たった1年のうちに約2倍の数に増えました(※2)。興味深いことに、その大部分が中小企業です。自動車、通信、そして商社関係で、日本で名の通っている大企業が、ウガンダの市場に着実に参入し始めている一方で、ウガンダの持つ起業家精神の文化はむしろ、日本の中小企業を数多く歓迎しているようです。





■「East x East」プロジェクト

 ― 日本の中小企業のためのユニークなアフリカの戦略

駐日ウガンダ共和国大使館は、東京に拠点を置くコンサルティング会社アイディオロジー・インターナショナル(代表取締役:塩光 順)と協力し、より多くの日本の中小企業をウガンダに呼び寄せ、実際に事業を開始するにあたってのサポートをする「East x East」プロジェクトに着手しています。



「私たちはイベント等を開催して、日本の中小企業と積極的に接触しようともしていますが、一番影響力があるのは口コミの力」と、ベティ・グレース・アケチ=オクロ駐日大使は話します。「East x East」プロジェクトに大きく期待しているというアケチ=オクロ大使は、その理由を「ウガンダ人は、日本の人々ととてもよく似ていて、人間関係を非常に重視します。このプロジェクトのアプローチの方法は個人レベルのつながりを大切にするものです」としています。大使自身も、ウガンダ進出を狙う日本の中小企業のサポートへの意欲を示そうと、関係者一人ひとりを大使官邸に夕食に招くことを計画しており、一人ひとりに直接会うことを楽しみにしているそうです。



塩光氏も「『East x East』プロジェクトのユニークな個人的アプローチは、非常に効果的な戦略であると考えています」と話します。ウガンダに進出する日本の中小企業は、アケチ=オクロ駐日大使自らによって、最適なウガンダ政府関係機関に引き合わされ、ビジネスパートナーとして将来性の高い現地の企業に紹介されます。塩光氏によれば、アフリカのほとんどの地域と同じように、ウガンダにおいても、駐日大使の口添えがあるということは、非常に大きな利点となるといいます。



しかし、塩光氏がより重要な点として指摘するのは、このプロジェクトの個人的アプローチを通して、駐日大使館が、ウガンダに新規参入する日本企業と、すでにウガンダに進出している日本企業の出会いを創出することです。「この出会いによって構築される、ウガンダ現地での日本企業ネットワークは、中小企業の力強い支援ネットワークとなるのです」と塩光氏は話しています。





■日本企業が日本企業を呼び、ウガンダ進出に弾みをつける

ウガンダに進出している日本企業の間ではすでに、様々な協力関係が結ばれており、日本企業同士の相乗効果が見られています。



例えば、大阪に拠点を置く家族経営のスマイリーアース(※3)があります。ウガンダのグルー地方で栽培された100%オーガニック綿を使用して、高品質のタオル製品を製造している小企業です。スマイリーアースはグルー地方の綿栽培農家とともに、現地で日本からの技術移転、綿の品質向上に力を注ぐ一方で、綿を加工し大阪に出荷する過程の調整は、ウガンダに拠点を置く別の日本企業フェニックス・ロジスティクスが担っています。



塩光氏は、「まだウガンダに進出している日本企業の数が40に満たない今、新しく進出する企業は、現地での強力なコネクションを手にすることができます。」と話します。「『East x East』プロジェクトへの取り組みを通じて、私たちはアケチ=オクロ駐日大使とともに、積極的に企業同士の出会いを創出していきます」





■なぜ今、ウガンダなのか?

「過去10年の間は、東アフリカで一番外資の流入が多かった国はウガンダの隣にあるケニアでした」と塩光氏は説明します。70年代、イディ・アミンの独裁政権によって社会、政治、経済が大きなダメージを受けたウガンダは、特に経済発展と近代化においてケニアから10年ほどの遅れをとっており、アフリカ進出に関心のある日本の中小企業にとっては絶好の機会であるといえます。塩光氏は、「アフリカの経済大国の一つである隣国ケニアを指標にして、ウガンダも同じように、近代化の歩みを進めることを目指しています。これから先の10年、町々を都会化し、地方のコミュニティを開発するための新しい技術、サービス、製品がウガンダでは必要とされることが予想されます。メード・イン・ジャパンは、今後のウガンダに大きな価値をもたらすことができるのです」



ウガンダは、成長の確かな契機を迎えています。現在の人口は約3千8百万人(※4)、毎年3.4%という高い割合で人口が増加しており、商品、サービス、雇用の需要が年ごとに急増しています。年間GDP成長率は5.5%(サハラ砂漠以南の地域の平均は4.6% ※5)で、安定して高い割合で経済成長を続けると予測されています(※6)。



また、ウガンダは、タンザニア、ケニア、ルワンダ、コンゴ共和国、南スーダンに接する、戦略的に重要なアフリカの中心部に位置しています。これらの隣接諸国の人口は、合計して日本の2倍相当、約2億5千万人(※7)にものぼります。さらには、東南部アフリカ市場共同体(COMESA)のメンバー国として、19カ国(合計4億7千万人以上の人口)からなる経済ブロックと自由貿易協定を結んでいます。COMESAメンバー国の年間輸出総額は約1,230億ドル、輸入総額は約1,710億ドル(※8)にものぼります。



アケチ=オクロ駐日大使も、「ウガンダには、多くの分野において、大規模で歴史のある工場があり、才能ある人材を他の市場と比較して低コストで雇用することができます。ウガンダは、日本の中小企業を心から求めているのです」と、日本企業のさらなるウガンダ進出を願っています。





※1 Ugandan Embassy in Japan Consular Services



※2 African Development Bank

http://afdb-org.jp/wp/file/2016/01/201601_EN_List-of-Japanese-Enterprises-Doing-Business-with-African-Coutinent-and-Countries.pdf



※3 Smiley Earth, homepage

http://www.smileyearth.co.jp/



※4 The World Bank, Uganda Data

http://data.worldbank.org/country/uganda



※5 The World Bank, Uganda Data

http://data.worldbank.org/country/uganda



※6 African Development Bank, Statistics Department

http://www.afdb.org/en/knowledge/statistics/



※7 The World Bank ― Uganda Data

http://data.worldbank.org/country/uganda



※8 Comesa website ― About Comesa

http://www.comesa.int/
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