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ボート転覆→通報まで1時間超 群馬ラフティング・19歳死亡1年


 群馬県みなかみ町小日向の諏訪峡大橋下流の利根川で2023年5月、ラフティングボートが転覆し、大学生が死亡した事故で、転覆から消防などへの通報が1時間以上かかっていたことが関係者への取材で明らかになった。事故があったラフティングツアーの運営業者の代表は毎日新聞の取材に対し、「他社のガイドの救助により、不明者の救助もできると判断してしまった」と説明している。

 関係者によると、ボートが転覆したのは23年5月5日午後3時10分。埼玉県伊奈町の大学生、本田啓祐さん(当時19歳)が参加したツアーはボート3艇で行われ、本田さんと友人5人、ガイドの計7人が乗ったボートが転覆して全員が投げ出された。本田さんが見つからず、スタッフが同43分に別のラフティング業者に協力を要請。複数の業者で捜索したが本田さんの居場所が分からなかったため、午後4時20分ごろ消防へ通報した。本田さんは翌6日の早朝に水中から発見され、死亡が確認された。

 業者の代表は「ちりぢりに流されて岸などにいた顧客を随時ボートで救助し、人数を確認したところ、1人の不足を確認した。上流や下流を捜したが、行方が分からなくなったため、当時のツアー責任者の判断で会社へ連絡し、複数の会社で捜索活動を行ったが見つからなかったため、その時点で連絡した」とし、「国交省の調査が続いており、原因究明や再発防止に協力していく」と説明した。この業者は県内のラフティング事業者などが加盟する一般社団法人「アウトドア連合会」から無期限の資格停止処分を受け、現在も営業を停止している。

 みなかみ町が事故の再発防止や意見交換のため3月に開いた協議会には、阿部賢一町長や地元のアウトドア事業者の代表者、県警や消防などが参加した。同町によると、県警の担当者は通報に時間がかかった点に触れ「すみやかに警察などへ連絡してほしい」などと求めたという。

 県警は2月、転覆したボートに乗っていたツアーガイドの男性を業務上過失致死容疑で書類送検したが、前橋地検は3月29日付で不起訴処分とした。地検は理由を明らかにしていない。【日向梓、庄司哲也】

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