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雷シーズン到来前に知っておきたい 落雷から身を守るイロハ


 落雷から身を守るにはどうすればいいのか。宮崎市で3日、高校のグラウンドにいたサッカー部員らが落雷に遭い、搬送された。雷シーズンが本格化する前に、雷について知っておきたい。被害を防ぐポイントを気象庁に聞いた。【大野友嘉子】

前日から注意報

 3日午後2時35分ごろ、宮崎市の私立鵬翔高校のグラウンドで「サッカーの試合中に落雷があった」と119番があった。18人が搬送され、うち2人が搬送時に意識不明だった。

 気象庁によると、宮崎地方気象台は、前日の2日午後3時55分ごろから雷注意報を出していた。落雷時も注意報は継続していたという。

 同庁大気海洋部予報課の立原秀一・主任予報官によると、現地は3日昼ごろ、対馬海峡に低気圧があり、この低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込んでいた。

 「その結果、大気の状態が不安定になり、積乱雲が発生しやすい環境ができていました。積乱雲が西側の東シナ海や九州周辺で発生し、九州各地に流れ込んでいたのです。宮崎でも積乱雲が通過する際にざっと雨が降って雷が鳴り、その後また別の積乱雲が通過する現象が繰り返されていました」

落雷が多い季節は…

 落雷は夏に多発する。同庁によると、2005~17年の間に起きた落雷被害の数は1540件。そのうち約3割にあたる468件が8月に起きており、次いで7月が多かった。

 夏は旅行やレジャー、子どもたちはプールや部活などで外出する機会が増える。落雷の被害に遭わないために、気を付けるべきポイントは?

 「とにかく天気予報を見るなどして情報収集してください。テレビなどのお天気コーナーで『雷を伴う』『雷の恐れがあります』『大気の状態が不安定』といった言葉を聞いたら、まず気にしてほしい」

どんな情報がある?

 注意報の有無も重要な情報だ。立原さんによると、注意報を出すポイントは、雷によって人や建物への被害が予想される場合や、積乱雲の発達で落雷、竜巻、強い雨が降るなどして人々の生活に影響が出る可能性があると判断した場合だという。

 注意報の他に、同庁は「雷ナウキャスト」(https://www.jma.go.jp/bosai/nowc/#lat:34.560859/lon:137.131348/zoom:5/colordepth:deep/elements:thns)というサービスをホームページで提供している。雷の激しさや、10分~1時間先までの予測を行い、10分ごとに情報を更新するシステムだ。

 ただ、地震や津波の警報と違い、注意報も雷ナウキャストも、アラートが鳴るわけではない。同庁のホームページで確認する必要がある。大人が情報をチェックして、子どもに教えることが重要だ。

空の変化に注意

 立原さんは、注意報が出た時に屋外にいた場合は、空の状況を注視するよう呼びかける。「雷の音が聞こえたり、空がピカッと光ったりしたら、積乱雲が近づいているサインです。建物の中に避難することを考えてください」

 雷の光が見えてから雷鳴までの時間で、おおよその積乱雲の位置を知ることができるという。だが、油断は禁物だ。「その瞬間に聞こえている雷鳴の積乱雲だけが近づいているわけではないからです。知らない所で新たな積乱雲が発生している可能性は十分にあります」と立原さん。

 さらに、雷鳴が聞こえる状況であれば、それだけ大気の状況が不安定ということで「いつ近くに落雷するか分からないと思ってください」と話す。

近くに建物がない時は?

 最も安全な避難先は、頑丈な建物だ。建物がなければ、比較的安全な車の中に入ることを勧める。

 一方、近くに建物や車がない時はどうすればいいのか。「雷は高い物に落ちる傾向にあるため、できるだけ姿勢を低くすることが次善策です」。木の下に逃げ込むのはかえってNG。傘をさすなど物を高く上げたりするのも危険だ。

今年の夏はどうなる?

 記録的な暑さとなった昨年の夏に続き、今年も暑い夏になりそうだ。同庁は6~8月の気温を「全国的に高い」と予想している。雷雨への影響はあるのか。

 立原さんは「気温が高いからといって一概には言えませんが」と断ったうえで、「上空に寒気が入ると積乱雲が発達しやすくなります。やはり落雷に注意してほしい」と話している。

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