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東海大福岡の高2死亡 母親「原因明らかに」 県の再調査訴え


 東海大付属福岡高(福岡県宗像市)の2年生で剣道部に所属していた男子生徒(当時17歳)が2021年3月に自殺した問題で、生徒の母親が21日、福岡市内で記者会見を開いた。学校が設置した第三者調査委員会は、上級生5人からのいじめと部活の顧問の不適切な指導を認めた一方、自殺の直接的な原因は特定できないとしていた。母親は「心優しく本当に自慢の息子。死を選ばざるを得なかった原因を明らかにしてほしい」と県による再調査を訴えた。

 生徒は侑大(ゆうだい)さん(名字非公表)。侑大さんは21年3月、いじめ被害を訴える遺書を残して自殺し、同校はいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」に認定して第三者委を設置。2月20日に第三者委の報告書を公表していた。

 母親によると、侑大さんは小学2年から剣道を始め、練習にも熱心に励んだ。中学の剣道部では副キャプテンを務め、悩んでいる部員に声をかけて励ますような優しい子だった。同校に入学したのも「剣道が強い学校に行きたい」というのが理由だったという。

 報告書などによると、侑大さんは剣道部に入部直後の19年4~6月初旬、上級生から性被害を含む10件のいじめ行為を受けた。侑大さんは6月中旬、顧問に相談して部の寮を退寮。だが、顧問は学校に上級生の行為を報告せず、20年12月には侑大さんからの再入寮の申し出を拒否していた。

 会見で母親は「顧問がいじめを学校に報告していないのは考えられない。もし学校内で共有されていれば(結果が)変わっていたのでは」と主張。顧問は学校側から懲戒処分を受けておらず「なぜ今も指導しているのか」と疑問を呈した。

 自殺の原因については「いじめや再入寮を拒否されて行き詰まりや苦しさを募らせ、大好きな剣道ができなくなったからだ、としか考えられない」と語った。

 母親は23年12月、県に再調査を求める意見書を提出。会見に同席した迫田登紀子弁護士は「剣道部の厳しい指導や寮の体制がいじめの温床になってはいないのか。県には真の原因はどこにあったのか、より踏み込んだ判断をしてもらいたい」と話した。【栗栖由喜、宗岡敬介】

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