動画投稿サイトで著名人らを繰り返し脅迫したとして暴力行為等処罰法違反（常習的脅迫）などに問われた元参院議員のガーシー（本名・東谷義和）被告（52）に対し、検察側は8日、東京地裁で開かれた公判で懲役4年を求刑した。
起訴状によると、ガーシー被告は2022年2～8月、動画投稿サイト「ユーチューブ」で俳優の綾野剛さん（42）ら4人に脅迫を繰り返したとされる。
綾野さんらの刑事告訴を取り下げさせようとして脅したとする証人等威迫罪に問われたほか、名誉毀損（きそん）や、強要、威力業務妨害の罪でも起訴されている。
ガーシー被告は23年9月の初公判で、脅迫発言を認めて謝罪した。弁護側は起訴内容を大筋で認めるとしつつ、脅迫の常習性について争う方針を示した。
公判で、ガーシー被告は借金返済のために動画投稿を始めたと経緯を説明。著名人の秘密を暴露するというテーマや過激な話しぶりは知人の指示で、自ら発案したわけではないと主張した。
その上で、自身がたくさん見てきた芸能界の闇を知らしめたいとも思っていたとし、「勝手な正義感があった」と述べた。
動画はガーシー被告の逮捕後も、第三者によって拡散され続けた。ガーシー被告は23年末、弁護人のユーチューブチャンネルを通じて「ほんまにやめてくれ。俺の支持者であれば理解してくれ」と訴えた。【斎藤文太郎】
