水道橋博士さん、2審も敗訴 松井一郎さんへの名誉毀損で賠償命令

　ツイッター（X）の投稿で名誉を傷付けられたとして、日本維新の会前代表の松井一郎氏が、タレントで元参院議員の水道橋博士さんに550万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が21日、大阪高裁であった。阪本勝裁判長は水道橋博士さんに110万円の支払いを命じた1審判決を支持し、双方の控訴を棄却した。

　5月の1審・大阪地裁判決によると、水道橋博士さんは2022年2月、動画投稿サイト「ユーチューブ」から「維新の闇」「経歴ヤバすぎ」などの文言や松井氏の顔写真が記載されたサムネイル（動画の内容を要約した画像）を引用。「下調べが凄（すご）いですね。知らなかったことが多いです」とツイッターに投稿した。

　1審判決は「下調べが凄い」などのコメントについて、サムネイルに取り上げられた犯罪を松井氏が過去にしたことが事実であるかのように認識させ、松井氏の社会的評価を低下させたと判断。名誉毀損（きそん）にあたると認定して水道橋博士さんに賠償を命じた。一方、松井氏が直後にツイッターで反論して被害拡大が防止されたとして、賠償額は請求額の20％にとどめた。これを不服として双方が控訴していた。【鈴木拓也】