ガーシー被告、脅迫認める 弁護人は常習性争う方針 初公判

　著名人らを繰り返し脅迫したとして暴力行為等処罰法違反（常習的脅迫）などに問われた元参院議員のガーシー（本名・東谷義和）被告（51）は19日、東京地裁（佐伯恒治裁判長）で開かれた初公判で、脅迫したことを認めた。弁護側も起訴内容を大筋で認めるとしつつ、脅迫の常習性については争う方針を示した。

　起訴状によると、ガーシー被告は2022年、動画投稿サイト「ユーチューブ」で俳優の綾野剛さんら男性4人に脅迫を繰り返し、うち1人の名誉を毀損（きそん）。23年2月には、綾野さんら男性2人による刑事告訴を取り消させようと考え、ネット交流サービス（SNS）で「お前がこんなことしたら嫁と子どもが余計生きづらくなんで」などと発言して脅したとされる。

　ガーシー被告は著名人らの私生活をネタにする「暴露系ユーチューバー」として注目を集め、22年7月の参院選に当時のNHK党から出馬し初当選した。「国会で寝てるおっさん全員たたき起こす」と語っていたが、一度も登院せず23年3月に除名され議員資格を失った。6月に滞在先のアラブ首長国連邦から帰国直後、成田空港で逮捕された。【斎藤文太郎】