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鳥インフルでハクチョウ322羽処分の公園へ 広島から山口へ子孫贈呈


 広島県福山市木之庄町1の蓮池公園で飼育されているコブハクチョウのつがい1組が、山口県宇部市のときわ公園に贈られることになった。蓮池公園のハクチョウは、かつてときわ公園からやって来たつがいから育った子孫にあたる。ときわ公園は、高病原性鳥インフルエンザ発生に伴う殺処分でハクチョウが姿を消し、復活に向けて取り組み中。福山市は、つがいを父祖の地に帰す形で活動に協力する。【関東晋慈】

 蓮池公園の池は、福山藩初代藩主・水野勝成が芦田川の水を城下に引き入れるために造成し、浄水池の役割を果たしたとされる。

 ハクチョウ飼育は、ときわ公園からコブハクチョウのつがい1組が贈られた1979年にさかのぼる。現在は子孫にあたる7羽がおり、2014年以降は委託を受けた福山市シルバー人材センターが餌やりなどの管理を担当している。週6日、世話を続ける桑形敏恵さん(80)は、21年春に生まれた1羽を「はるちゃん」、その父親を「ボス」と名付けてかわいがっており、近隣の住民や保育園児らも散歩しながら眺めたり、餌をやったりして親しんでいる。

 ときわ公園は、常盤湖を中心に動物園や博物館、遊園地などがある。ハクチョウは公園にとってシンボルだったが、11年の鳥インフルエンザ発生により322羽すべてを殺処分した。

 愛情を注いできたハクチョウの復活を望む市民の要望は強く、宇部市は16年から取り組みを始め、現在は神戸どうぶつ王国(神戸市)や山口県内の団体から贈られた5羽を飼う。20羽程度まで増やすのが当面の目標。福山市に23年5月、譲渡を打診し、8月中に宇部市側に引き渡されることになった。

 宇部市ときわ公園課の東原隆課長は「復活のために飼育体制も整えた。福山市から来てくれる2羽は9月にはお披露目できるだろう。繁殖などで多くのハクチョウを取り戻したい」と話す。

 桑形さんは「ハクチョウからも元気をもらってきた。2羽が行ってしまうのは少しさみしいが、宇部に行ってもかわいがってもらって長生きしてほしい」、福山市公園緑地課の田辺尚史課長は「縁のある宇部市のために協力したい。2羽が宇部市民の癒やしになってほしい」と話した。

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