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北方領土・貝殻島灯台にロシア国旗 太平洋艦隊が掲揚?撮影成功


 ロシアが実効支配する北方領土・歯舞群島の貝殻島灯台の最上部に、ロシアの国旗が掲げられていたことが分かった。サハリン州のテレグラムチャンネル「Shikotan Telegraph」に3日、ロシア太平洋艦隊の大型水路調査船だとする写真付きの記事が掲載され、翌4日には同艦隊の調査船の乗組員が旗を立てたとの書き込みがあったが、掲げた理由や目的は明らかになっていない。

 旗は上から白、青、赤の三色旗。傾いた灯台の最上部の灯籠(とうろう)部分の上にはためいている。7月下旬に掲げられたとみられ、8月2日には根室海上保安部の巡視船が「ロシア国旗のようなもの」を確認した。しかし岬の周辺は連日、濃霧で覆われ、12日午前に啓発施設・北方館の職員がようやく撮影に成功した。

 貝殻島灯台は1937年に日本が設置。高さ約17メートルで、戦後、消灯と点灯を40回以上繰り返していたが、2014年11月に消灯して以来、光を発していない。付近は水深が浅く、船の接近も困難な岩礁地帯。灯台の老朽化も著しいため、旗は危険を顧みず掲げられたとみられる。

 ロシア極東・ウラジオストクで17年9月に行われた日露首脳会談で「貝殻島灯台の改修プロジェクト」が検討されたが、日露関係の悪化で進展していない。【本間浩昭】

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