保険金の不正請求が問題となっている中古車販売大手「ビッグモーター」を巡り、神奈川県が県内3店舗の前にあった街路樹計4本について、立ち枯れなどで倒木の危険性があるとして伐採していたことが27日、明らかになった。県によると、伐採された街路樹があったのは、平塚、藤沢、横須賀各市の店舗前の歩道。県は今後、出先の土木事務所を通じて各店舗にヒアリングを行うとともに、土壌調査を検討する。
県道路管理課などによると、県内にある同社の20店舗のうち、3店舗が県管理の道路に面しているうえ、店舗前に街路樹があった。
平塚市内では2022年11月、店舗正面にある街路樹1本が立ち枯れ状態になっていたため伐採。藤沢市内でも店舗前に複数の街路樹があり、20年5月ごろに立ち枯れ状態の1本を伐採した。いずれも、ビッグモーターの店舗前以外に植えられた街路樹は、立ち枯れていなかったという。
また、横須賀市内の店舗前には街路樹3本があり、県が15年7月と19年9月、強風や台風の際に「倒れそうで危ない」との情報提供を受けて伐採した。ただこのケースでは、県の横須賀土木事務所の担当者は「伐採したのは若い木で、枯れていたかは確認できていない。根付いていなかったかもしれない」としている。
同社は25日の記者会見で、店舗前の雑草対策として除草剤をまいていたことに言及。これを受けて県が状況を調べていた。【遠藤和行、牧野大輔】
