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熱中症、連日平均1300人搬送 6割が高齢者「あわや」の事態とは


 日本列島を酷暑が覆う中、7月に入り熱中症患者が急増している。全国では23日までの1週間で1日平均1300人超が救急搬送されている。そのうち6割近くが65歳以上の高齢者だ。症状に気付くのがあと少し遅れていたら、「あわや」という事態も起きている。【宮城裕也】

 「聞こえますか?」。沖縄県内の老人ホームで、職員が80代の入居者に呼び掛ける。ソファの上でぐったりしたまま「あ……」「うーん……」と声を発するが、目の焦点は合っていない。

 最高気温30度を超える真夏日が続く中、エアコンの電源は切られ、さらに長袖を着ていた入居者。にもかかわらず、汗をかいていなかった。聞けば、朝からコップ1杯分の水しか飲んでいなかったといい、脱水症状を起こしたとみられる。

 食事の時間になっても姿を見せないことから、職員が不審に思って部屋を訪ねて異変に気づいた。病院に連れて行き、幸い軽度の熱中症と診断された。だが、もし発見が遅れていたら――。

 職員は「入居者への声がけなどで熱中症に気を付けていますが、個室で目が行き届かない場合もあります。今回はたまたま気付けたから良かったです」と打ち明けた。

 消防庁の速報値によると、全国で熱中症の疑いで救急搬送された人は6月26日以降、週3000人超で増加傾向。さらに7月17~23日の1週間は9190人(1日平均1312人)が搬送され、このうち高齢者は5195人で57%を占めた。

 熱中症は、めまいや立ちくらみ、吐き気や体のだるさなどの症状のほか、呼びかけに支離滅裂な応答をする意識障害や、普段通りに歩けない運動障害など重篤な状態に陥ることもある。

 特に高齢者は加齢により、暑さや喉の渇きに対する感覚や体温を調節する機能が低下するため、注意が必要だ。環境省は、喉が渇いていなくても1時間ごとにコップ1杯分の水分をとることや、室温を小まめにチェックすることなどを呼び掛けている。

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