北アルプスで女性1人が滑落し死亡 長野で山岳遭難相次ぐ

　北アルプス前穂高岳で16日、山岳遭難が相次ぎ、1人が死亡し、1人が心肺停止で発見された。同日朝は霧が出て足元が滑りやすい状況だったという。

　長野県警松本署によると前穂高岳5峰付近（標高約2800メートル）で16日午前6時5分ごろ、兵庫県加古川市のパート従業員女性（51）が約200メートル滑落。同署山岳遭難救助隊が約8時間半後に救助したが、間もなく死亡が確認された。

　また、前穂高岳紀美子平（標高約2850メートル）では16日午前8時15分ごろ、女性が滑落し、心肺停止状態で見つかった。

　白馬岳でスリップして転倒した男性（42）が左足首を骨折し、乗鞍岳では転倒して右足を痛めた女性（63）が救助されるなど、遭難が続いた。県警は「体力や装備、天候などを考慮し、無理のない登山をしてほしい」と呼び掛けている。【鈴木英世】