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赤い粉、水に溶けると蛍光緑に 奈良・生駒の川を染めた化学物質


 奈良県生駒市を流れる竜田川で5日、川の水が一面鮮やかな緑に変色しているのが見つかり、県による検査で「フルオレセインナトリウム」という成分が検出された。いったいどんな物質なのか。

 市などによると、水質検査で毒性は確認されず、死んだ魚も見つからなかったが、市は一時、農業用水などとしての使用を控えるよう求めた。

 化学物質に詳しい長岡技術科学大学の斎藤秀俊教授(材料工学)によると、フルオレセインナトリウムは入浴剤や蛍光ペンなどの身近なものに使われている。もともとは赤色の粉末状の物質だが、水に溶けると蛍光色の緑になる。人工的に合成され、人体や生物に対して害はない。

 また、船が難破するなどして海に投げ出された時に、救助を求めて海にまくという用途もある。水難学会の理事でもある斎藤さんは、水難事故の調査で川や海の流れを調べる際によく使っているという。「さじ1杯の量があれば、100メートルくらい先まで流れを可視化できる。今回のケースでも、バケツ1杯くらいが入れられたのではないか」と話す。

 フルオレセインナトリウムはインターネットなどで誰でも購入でき、取り扱いの資格も不要だ。斎藤さんは「量が過剰なら何らかの影響は出かねない。まねする人が出ることも心配だ」と話した。【藤沢美由紀】

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