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「汗臭い」の正体は皮膚ガス しみ出すにおい、抑えるには?


 梅雨が明ければ、夏本番。少し外を歩いただけでも、汗がじっとりにじむ季節になった。汗をかくと気になるのが、そのにおい。実は汗そのものは無臭に近い。では、「汗臭い」の正体は何か。

 「汗をかくことで『皮膚ガス』が強いにおいを放つようになります」。体臭のメカニズムに詳しい東海大の関根嘉香教授(皮膚ガス学)は、そう説明する。

 皮膚ガスとは、人間の皮膚全体から絶えず出ている微量のガスのこと。300種類以上の物質からなる。汗が皮膚についたままだと、汗に含まれる脂質や乳酸などの成分を、皮膚にすみ着く常在菌が分解し、不快なにおいを放つ物質がたくさん作られてしまうという。

 蒸れた足裏のにおいの元となる「イソ吉草酸(きっそうさん)」や、30~40代の男性特有のミドル脂臭の元となる「ジアセチル」などがそうだ。

 また、夏は紫外線が強い。皮脂が酸化することで、中高年の加齢臭の原因となる物質も増えやすい。さらに夏バテなどで疲労がたまると、血液中にアンモニアが増えて皮膚からしみ出してくる。

 こうしたさまざまな要因をひっくるめて、私たちは「汗臭い」と感じている。「においは人によって微妙に違う。食生活や環境、遺伝的な要因にも左右される」と関根教授は解説する。

 においを抑えるにはどうしたらいいのか。関根教授のおすすめは、朝に軽いウオーキングなどで汗をかき、シャワーを浴びること。普段からたくさん汗をかく人のほうが体臭は弱まるという。汗腺が鍛えられ、ミネラルがろ過されたサラサラの汗が作られるからだ。

 逆にエアコンのきいた部屋にいることが多い人などは、汗腺の機能が衰え、ミネラル分の多いベトベトした汗をかきやすい。常在菌が活性化し、においの原因物質がたくさん作られてしまうため、要注意だ。

 汗をかいたら、ウエットシートですぐに拭き取るのが有効。制汗スプレーも効果があるが、汗が出るのを止めてしまうため体温調節が難しくなる。熱中症にもつながるため、一時的な使用にとどめたほうが良いという。【黒田阿紗子】

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