3日間不明の高齢男性を22分で発見 お手柄警察犬にご褒美 兵庫

　3日間行方不明だった高齢男性を無事発見したとして、兵庫県警篠山署は14日、県警鑑識課所属の警察犬「ヴィクトールフォンマインリーベ号」（シェパード、雄3歳）を表彰した。

　署によると3日午後6時ごろ、丹波篠山市内の70代男性が自宅からいなくなったと家族から通報があり、署員や地域の人ら延べ約300人で捜した。

　ヴィクトール号は5日午前9時40分から捜索に加わった。するとわずか22分後、河川沿いの急斜面のやぶの中に、男性が横向けに倒れているのを見つけた。顔にかすり傷があったが意識はあり、おおむね元気だったという。

　一緒に捜索した鑑識課の広瀬雅巡査部長（40）によると、ヴィクトール号は怖がりな性格。それだけに人の動きや気配に敏感で、空気中に浮遊する対象者のにおいを嗅ぎ分けるのが得意だという。これまでも行方不明者の捜索や事件捜査で活躍してきた。

　表彰状とビーフジャーキーを贈った山本隆美署長は「発見現場は草木が茂り、上から見るだけでは倒れていることが分かりにくい状況だった。命が助かり感謝している」と労をねぎらった。【幸長由子】