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駐韓中国大使の発言が波紋 中韓、非難の応酬続く


 中韓両国が非難の応酬を続けている。発端は8日に行われた中国の邢海明駐韓大使と韓国の最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表との面会だ。同党が面会をインターネット動画で生中継する中、邢氏が尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の対中政策を批判した。これに反発した韓国外務省が邢氏を呼び出し「内政干渉の可能性がある」と厳重警告すると、中国側も「不適切な対応だ」とこれを非難、両国関係の難しさを改めて示した。

 映像が公開されたのは、邢氏が大使公邸に李氏らを招いた場面だ。おもむろに発言メモを取り出した邢氏は多くのメディアの前で15分にわたり一方的に「中韓関係は多くの困難に直面している。正直、その責任は中国にはない」などと発言。韓国の対中貿易赤字について「脱中国化の推進が非常に大きな原因だ」と述べ、韓国側に責任があると強調した。また、米中対立に言及し「断言できるのは中国の敗北に賭ける者は必ず後悔する」と、米国との関係を深める尹政権を強くけん制した。

 これに対し韓国外務省の張虎鎮(チャン・ホジン)第1次官が9日、邢氏を外務省に呼び出して厳重警告すると、今度は中国外務省の農融外務次官補が韓国の鄭在浩(チョン・ジェホ)駐中国大使を呼び出して「中韓関係の問題の所在を深く顧みる」よう求めるなど、対立はエスカレートした。

 韓国世論ではこうした中国側の対応に「高圧的だ」と反発する声が大きいが、同時に李氏らの手法にも批判の声が出ている。李氏は邢氏との面会で、中韓関係の冷却化で中国内の韓国企業が困難に直面していると中国政府の配慮を求め、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出について中韓両国での「共闘」を呼びかけた。尹政権の対中、対日政策の「問題」を浮き彫りにしようとの狙いだったが、これが結果的に中国側の外交アピールに利用されたためだ。

 普段は野党寄りで知られるハンギョレ新聞も社説で「(李氏は)外交活動はより慎重にする必要がある。特に党のチャンネルで面会を生中継したことは、外交を政治利用したとの批判を免れない」と苦言を呈した。【ソウル日下部元美】

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