藤井聡太叡王が3連覇 3勝1敗で防衛 菅井竜也八段破り

　将棋の第8期叡王戦五番勝負（不二家主催）第4局が28日、岩手県宮古市で指され、藤井聡太叡王（20）が挑戦者の菅井竜也八段（31）を2度の千日手指し直しの末に90手で破り、対戦成績を通算成績3勝1敗で防衛、3連覇を果たした。

　対局は午前9時に菅井八段の先手番で始まったが、午前10時51分に同一局面が4回現れて勝負の付かない「千日手」が成立。藤井叡王の先手番となった指し直し局も午後6時32分に千日手となった。3局目でも藤井叡王が千日手に誘導する動きを見せたが、菅井八段が回避。互いに堅陣の穴熊囲いに構えたが、藤井叡王が先に敵陣を攻略して長い勝負に決着を付けた。

　藤井叡王は、渡辺明名人（39）に挑戦中の名人戦七番勝負では第4局を終えて3勝1敗とし、史上最年少名人と7冠達成に王手をかけている。また、八つあるタイトルの最後の1冠を持つ永瀬拓矢王座（30）への挑戦者を決める王座戦挑戦者決定トーナメントでは挑戦まであと3勝に迫り、早ければ今秋にも全冠制覇を達成する可能性がある。【丸山進】