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「ウィシュマさん、他人事ではない」 永住資格あっても声上げる理由


 「難民追い出す法案、反対」。国会で審議中の入管法改正案に反対するデモが20日、大阪市中心部であり、大音量のラップ調の音楽に合わせ、約500人の市民が声を上げた。入管を巡っては2021年3月、スリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が入管施設で収容中に適切な医療が受けられないまま死亡したが、責任の所在はあいまいなまま。デモの参加者の中には「人ごとではない」と話す同じスリランカ国籍の男性もいた。

 関西で難民や外国人労働者を支援する市民団体や弁護士らが主催。デモに先立つ集会では、日本維新の会の梅村みずほ参院議員が参院本会議などで、ウィシュマさんの訴えが詐病だった可能性があると主張したり、死亡した責任が支援者にあるかのような発言をしたりしたことを問題視。「差別と偏見に満ちた発言だ」とし、議員辞職を求める声明を採択した。

 審議中の入管法改正案は難民認定申請を3回以上した外国人を送還対象とするなどの規定が盛り込まれており、専門家や国連機関から人権上問題があるとして批判が上がっている。

 デモには若者から中高年まで幅広い世代が参加し、「難民守れ」「一緒に生きよう」などと訴えた。参加者の一人でスリランカ国籍の大学生、ライアンさん(19)は生まれも育ちも大阪だ。永住者の在留資格を持つが、「私は日本以外に行く場所がない。それでも外国籍というだけで引っ越す際に入居先に断られたり、携帯電話のローンを組むことすら難しかったりするなど日常的な差別はある」と話す。ウィシュマさんと同じ国籍で、「何かのきっかけで永住者の資格を失えば、ウィシュマさんと同じ目に遭うかもしれない。そう考えると怖い」という。入管法改正案については「難民だけでなく広く外国人の偏見を強める可能性があり、認めてはいけないと思う」と話した。【鵜塚健】

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