猫の飼い主の8人に1人が猫アレルギーを抱えている。こんな調査結果を、総合家電メーカー「LGエレクトロニクス・ジャパン」（東京）がまとめた。アレルギーがあるのに飼い続ける理由に「家族同然だから」と答える人が最も多く、人間の生活に猫が欠かせない存在になっていることが改めてうかがえる。
アンケートは国内で猫を飼っている20歳以上の男女9429人を対象に実施した。約8人に1人に相当する11・8％が、猫を飼い始めてから目のかゆみや鼻水、くしゃみなど猫アレルギーが疑われる症状に悩まされるようになった。このうち約9割の人は症状を抑える薬を飲んだり、空気清浄機を導入したりするなど対策を取りながら猫と同居しているという。
アレルギーがある人のうち飼い続ける理由（複数回答可）としては、「家族同然だから」が60・2％で最多。続いて「飼い主として責任があるから」が49・8％で、「症状が軽症で我慢できるから」が47・1％、「猫が好きでどうしても飼いたい」は42％だった。
ペットフード協会によると、2022年の国内の猫飼育数（推定）は約883万匹。犬の飼育数を逆転し、今では最も身近なペットとなっている。猫をなでたり動物と接したりすることで、人は心身にやすらぎをもたらすオキシトシンと呼ばれるホルモンを分泌し、日常のストレスを低減させる効果がある。
LGの担当者は「症状を我慢してでも猫に癒やしを求めたい人が多いことがうかがえる」と説明している。【鈴木理之】
