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不明陸自ヘリの部品、広範囲に漂着 フライトレコーダーは海底か


 沖縄県の宮古島周辺で陸上自衛隊員10人が乗ったヘリコプターが消息を絶った事故で、陸自は13日、陸自ヘリのものとみられる部品計22点をこれまでの捜索で回収したと明らかにした。広範囲に分散しており、周辺の複雑で強い潮流に流されるなどしたとみられる。防衛省や海上保安庁は範囲を拡大して捜索を続ける。

 陸自によると、主回転翼のブレード(羽根)や脚の部品、機首にあるレーダーなどが見つかり、一部は陸自ヘリのものと確認された。機体の外装部分が多いが、内部の壁もあった。ただ、操縦席などの主要部や、機体に固定されたフライトレコーダー(飛行記録装置)は見つかっておらず、海底に沈んだ可能性がある。

 陸自によると、事故機は航空自衛隊宮古島分屯基地を離陸してから10分後の6日午後3時56分、伊良部島の北端から北東に約3キロの洋上で消息を絶った。この海域を中心に6日夕以降、部品が海面に浮いている状態で相次いで見つかった。一部は、伊良部島の北東にある池間島の沖合や西隣の下地島の海岸でも確認された。

 海保によると、ヘリが消息を絶ったあたりの海域は水深90~100メートル。島から離れると、崖のように急激に深くなる場所がある。また島に挟まれたようになっていて、黒潮から派生した強い流れも入り交じるという。

 また陸自は、機長が飛行時間計3000時間超のベテランで、副操縦士も約500時間の経験があったことも明らかにした。事故機は1998年納入で、累計の使用は約2600時間と耐用期限(約6000時間)内だったという。

 一方、機影がレーダーから消失する直前の事故機は高度150メートル前後で飛行していたとみられることも、防衛省関係者への取材で判明している。高度が低かったことから、急なトラブルに対応する時間が短かった可能性がある。

 航空法は離着陸や捜索救助などの場合を除き、安全運航のためにヘリは主として150メートル以上の高度で飛行するルールを定めている。当時ヘリは低空を飛行しながら、乗っていた坂本雄一・第8師団長(55)らが宮古島の地形などを確認していたとみられる。

 事故を巡っては、事故当日に沖縄付近で中国軍艦艇の航行が確認されたこともあって、「中国が何らかの形で関与したのでは」との臆測がSNS(ネット交流サービス)上を中心に流れている。自衛隊トップの吉田圭秀・統合幕僚長は13日の記者会見で「事故発生時に海上・航空での特異な動向は認知していない」と述べ、否定的な見方を示した。【内橋寿明、渡辺暢】

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