振り駒で先手になった渡辺、角換わりではない戦い目指す 名人戦第1局

　渡辺明名人（38）に藤井聡太王将（20）が挑戦する第81期名人戦七番勝負第1局（毎日新聞社、朝日新聞社主催、大和証券グループ協賛、藤田観光協力）が5日午前9時、東京都文京区のホテル椿山荘東京で始まった。七番勝負を渡辺名人が制すると4連覇、藤井王将が奪取すれば谷川浩司十七世名人（60）の持つ最年少名人記録（21歳2カ月）を塗り替え、羽生善治九段（52）に続く7冠を達成する。

　日比野隆司・大和証券グループ本社会長の振り駒の結果、歩が4枚出て渡辺名人の先手番に決まった。渡辺名人が初手［先］2六歩と突くと、藤井王将は［後］8四歩と飛車先を突き返し、七番勝負の幕が開いた。両者が顔を合わせた2～3月の棋王戦五番勝負は全局角換わりの戦いとなったが、渡辺名人は角交換を拒否し、棋王戦とは違う戦いを目指した。5日は午後6時半に指しかけとなり、6日に指し継がれる。【丸山進、新土居仁昌】